18,19

星凪莞

18,19

皆染まる桜桜にして「僕だって」排水溝でひとひら叫ぶ


まとわるような暑さを拭う血管に見惚れた夏が終わるゴロ


帰り道いわしの雲の向こうには君の心の答えの在処


連れてって伸ばしたまんま手が凍る息の白さが空に還って


寝言が世界にバレた気がした、グレア現象でクラスの空気に


愛を見失った少年は続かない、僕は、僕は、の3秒ですら 


ふるえるとき上を向くきみ こぼさない空を知るきみ 僕は石だけ


ひととせを遠回りした桜風涙の痕をかわいがる春


モノクロの過去を背負って生きてゐるセピアと哂う未来へ続く


valuing yourself values 変われない偏屈じじい境界の20

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18,19 星凪莞 @nintaikanata

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