非日常の過ごし方

レッドパンダ

第1話

私の名前は木原霧亜。黄泉高校の1年生。普通の女子高生だ。成績普通、運動普通、友達もいるにはいる、特に変哲のない学校生活を送ってる。しかし、毎日過ごしていくうちに人生がつまらなくなった。いつまでもこんな日が続くんだろうなと思っていた。だけど、あの人のお陰で私は変わった。

 8月の夏休みが終わったぐらいのとき、わたしは、いつも通りに学校について、授業を受けて、放課後先生に少し用事があって、長居してしまった。もう外は暗い。帰ろうと思ったその時、

「ガタッ、ガタガタッ」

という音が急に鳴った。私は少し気になってしまったので、見に行くことにした。物音がしたのは特に使われていない部屋だった。私はその部屋を開けてみた。そしたら、まさかの小さい女の子がいた。すごく可愛くてお人形さんみたいだった。身長は140cm代くらいで高校生にはとても見えなかった。

「どこから入ってきたの」

私は身をかかがめて聞いた。そしたら

「お前なにさまのつもりだ?」

「え?」

その女の子はすくすくと大きくなった。さらに、さっきまで黒かった目が赤色になった。彼女は、きれいなお姉さんのような格好になった。

「よう、人間」

「あなたは一体?」

「そんなことはしらんでも良い。なぜならおまえは今の記憶をなくすからだ」

彼女が私に手を伸ばしてきた時、私は、少しも驚かなかった。

「なぜ、記憶をなくさないといけないんですか」

私が聞いた時、彼女はキョトンとしていた。そして、

「あんたが他の人に正体を言っちゃうかもしれないからでしょ」

「私は他人に言いません」

「そんなの信用ならないじゃない」

「だって他の人に言うメリットありませんし、そもそもあなたが誰なのか知りませんし」

「はぁ?私を知らないだと?この学校の生徒会長だぞ、誰も憧れる、高校1年の新崎唯香会長だぞ」

「あ、会長だったんだ、で、なんでさっきあんなに小さくなってたの?それに目も赤いし、大丈夫?」

「お前、色々とリアクション薄いな、まぁいいか、私は魔界からはるばるやってきた上級悪魔なのだ、どうだ?驚いたか?」

「へぇ、すごいね、どんな能力を持っているの?」

「お前、本当にリアクション薄いな、もう少し「え?」とか{何!?」とか驚けよ」

「え、驚いてるけど」

「絶対驚いてないだろ、お前」 

「多分最近人生がつまらなくなってきたからだと思う」

「お、おう、なんかごめん」

「いいから能力見せて」

「見せるかー」

そのまま会長はー悪魔は怒って飛んでいってしまったその衝撃波で部屋はぐちゃぐちゃだった。

「なんだったんだろ、一体」

私は独り言を残して、その場をさっさと立ち去って帰った。

 その日の深夜、私は寝られなかった。今日は、少し非日常を味わえた感じがした。

「久しぶりにわくわくしたな」

「そうかよヵったな」

え?私は窓の方を見た。そこには、逆さまになったさっきの生徒会長がいた。窓を開けたら、背中に羽がついていることがわかった。

「ほんとに悪魔なんですね」

「だからそうだと言っているだろうが、まさか信じていなかったのか?」

悪魔は、呆れと怒りを交えた感じで言った。

「で、悪魔さんはなぜここに来たんですか?」

「お前さんは人生をつまらないといったな」

「はい、言いましたけど、事実つまらないし」

「お前はまだ15年ぐらいしか生きておらんだろ。その程度の物差しで自分の人生を測るでないわ。愚かな人間ょ」

「でも事実、今は少なくとも楽しくない」

「そうだ!お前に人生が面白いことを教えてやろう」

「何をする気なんですか」

「お前は日常が嫌になったんだろ、じゃあ非日常を届けてやる」

「だからどうやっー」

私が言っている最中に彼女に腕を掴まれて一軒家の2階の窓から彼女と一緒に落っこちた。

私はもう駄目だ。死ぬ。つまらない人生だったな。そう思っていたら。次に目を開いた瞬間、私は空を飛んでいた。

「な、スリルあっただろ?」

私と手を繋いでいた彼女はすごく笑っていた。

それにつられて私も気づかないうちに一緒に笑っていた。

ある大きなビルの屋上にて、

「悪魔さん、こんなきれいなところに連れてきてくれてありがとうございます」

「いいってそんな、私も高いところからの景色は大好きだからさ」

「私は、あなたに出会わなければ、こんな景色見られなかったでしょう。非日常って楽しいですね。」

「な、そうだろ」

「でも、明日いや今日か、もう非日常を味わえないんですよね。」

「いや?まだまだお前にはたくさんの非日常を教えてやるよ」

「え、いいんですか?」

「ああ、私も全員に姿をちゃんと隠すのは大変でな、誰か知っている人がいてくれると私もありがたい」

「わかりました、これからもよろしく、悪魔さん」

「ああ、よろしく、あと学校では唯香会長と呼んでくれ」

「はい、わかりました、じゃあ私のこともお前じゃなくて霧亜って呼んで」

2人は仲良く握手して笑った。

 その一方で、路地裏からそれを見つめていた男がいた。

「ほう、ようやく見つけた。唯香会長」

この男の正体は一体何なのか、続く。

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非日常の過ごし方 レッドパンダ @Rem0220

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