「ワンニャンな家」で、救われたい!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 わお~ん!(ICカードのことではありません)心のピンチを救うのって、思っている以上にむずかしいことなんです…!

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

     ☆

「ワンワン!」

 「ニャンニャン!」

 飼育される犬やネコが、元気すぎる。

 「犬やネコたちに、数から抜かれるなんて…」

 15歳未満の子どもの数より多くなった国、日本。

 今、ある子がぼやいている。

 ちょっぴりごきげんななめのストレス生活が、続いているようだ。

 そりゃそうさ。

 「子どもが少ない今、子どもを大切にしよう!」

 そういわれ、過保護に育てられて大人になったら、きつい社会で生きにくくなってしまったんだから。

 気の毒。

 15歳未満の子どもたちは、いつだって、犬やネコたちよりもごきげんななめ。

 そこで、心のピンチを救おうと、こんな居場所が作られた。

 「つらくなったら、きていいよハウス」

この家は、尊い。

 専門の職員さんがいてご飯を作ってくれたりするので、安心。

 同年代の子もいて、遊び相手になってもらえ、宿題を教えてもらえたりもする。

 その家に居て良い期間に、期限はない。

 基本的には、心がすっかり回復し、学校や自宅に戻れるよう本人が感じられるまで、ずっとあずかってもらうことができる。

 「ワンワン!」

 「ニャンニャン!」

 最近は、飼育される犬やネコも「つらくなったら、きていいよハウス」にやってくるようになった。

 人間に飼われるのが、相当つらいんだろうな~。

 ただ、この話のはじめに出てきた子の心はのほうはすっかり良くなった。

 「ワンワン!」

 「ニャンニャン!」

 犬やネコが大合唱をする中で、その子が言う。

 「そうだ!この家で元気になれた先輩として、ここに残って、新しくきた子の話し相手になってあげよう!うちの犬やネコも、ここにつれてこよう!」

 すると、まわりからはいやな顔をされてしまうのだった。

 あ~あ。

 良いことを、言ったつもりなのに…。

 ストレスが、また増えました。


   (この話の意味)

 ああ、ストレス!

 その子は、まわりにこう言われてしまったのだ。

 「…は?君がハウスに残ったら、新しくやってくる子、犬やネコの住む場所がなくなって、救うものも救えなくなってしまうんじゃないの?」

 人間よりも、犬ネコ愛。

 心のピンチを救うって、むずかしいことなんですね。

 いろいろな意味で。

 エモいなあ。

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