先に、ぽんぽん丸先生の『与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか?』を読んで、ベタ褒めした、この私ですが、
酔って、「カクヨム」を読んでいたら、全く同名の『与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか?』が、再び、載っていました。
これを読んだら、また、面白いのです。
ですが、先に、ぽんぽん丸先生の『与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか?』に最高級のレビューをしたこの私は、作者の違いに気が付き、ぽんぽん丸先生に連絡をしたら、この二人の作家先生同士の、「同名の小説での戦い」だと教えられました。
勿論、二人の作家さんの切り口は、180度違うのですが、どちらも、傑作確定です。
そもそも、こう言う企画は、「なろう」でも「カクヨム」でも、見た事が有りません。
ちなみに、この私は、故:与謝野晶子先生が創設して、戦後も続いていた「同人誌」に加入していましたし、
本物の『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか?』は、「昭和の巌流島の戦い」の裏側を描いた、格闘技ファンの私にとっては「聖書」のような書物なのです。
この私にとって、因縁のあるこの不思議な小説『与謝野晶子はなぜ力道山を殺さなかったのか?』を、ここでも、強くお勧め致します。
出来れば、二人の作家さんの両作品を、是非、読み比べてみて下さい。
この私が、レビューする作品に、ハズレは有りませんよ(キッパリ)。
私はネットミームが大好きです。ネットミームが持つ良さってぬるさだと思います。
現実で起きた事実をきちんと捻じ曲げて、この世に存在するとは信じられないような出来事を(一部のネットミームが事実であることもポイントですが)みんなでおもしろく語っていく。
英雄譚や悲劇のような端的な物語しか語られない世界で、端的な物語には決して登場し得ない愉快でしょうもない生き方を選択した人たちの居場所。それがネットミームだと私は感じています。
さらに素晴らしいところが、ネットミームは当事者達が作り上げた物語です。この世は居心地が悪いと感じる人が記名もせずに作り出した居場所です。世の中の多くの人が何も行動せずに救世主を待ちそのまま死んでいきます。でもネットミームを作ったぬるい文化人達はユーモアで自立して日々を飾ります。そんな意識もなく自然に自立しているわけです。
前置きが長くなりました。
この物語はそんなネットミームのぬるさを持ったままテーマを生や死、端的な領域まで拡張しています。ちゃんとあちこちで「そんなわけあるかwww」と大量のコメントが画面を横切ります。思わず笑ってしまうような温度感を失わないままもっと深いところまで降りています。
だからすごく良かったです。良くも悪くも外に向かない閉じたネットミームの世界が世の中に向かっているようで、ネットミームを根にしたまま文学的な形で世の中に向かっていくような感覚。読んでいて楽しかった。
おすすめです。