エピローグ

 (夕焼けの校門前で、しおんと僕は話している)


「えっと……今日は来てくれて、ありがとう……ございました」


「とっても、楽しかったです。それに……」


「いえ、なんでもないです」


「……」


(しばらく、ふたりは見つめあう)


「ホントは、なにかいいたいことがあるんじゃないかって?」


「ありますよ……」


「あの……。かがんでもらえますか……」


(僕はかがむ)


(近くで)

「さっき思ったんです。お義兄さんって、流されやすいんだな~って」


(近くで)

「だから、こうして簡単に……」


SE//しおんがキスするリップ音


「……、やっぱりとっておくのもアリですね……」


「……また後で……」


(しおんは耳元でいう)

「お兄ちゃん……」


「……ありがとう」


(しおんは駆け足で去っていく)


(僕は自分の唇を指でなぞりながら帰路につく)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

年の離れた義妹と文化祭を一緒にまわる話 愛内那由多 @gafeg

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画