【イスラムと劣情】高尚な教えの仮面をかぶった、男性による女性への責任転嫁
晋子(しんこ)@思想家・哲学者
女性を罰する社会、その根底にあるのは男性の劣情による恥ずかしさと悔しさ
イスラム社会において女性に課されるヒジャブや様々な規制は、表向きには「信仰の掟」「神の意志」として説明される。しかし、その根底を突き詰めれば、そこには高尚な理念や霊的な理由があるわけではなく、むしろ男性がえっちな欲望を自制できないことを恥じて、その責任を女性に転嫁する構造が見えてくる。男性が女性を見てえっちな気持ちになってしまうのは人間の自然な感情だろう。しかし、それを自分の課題として受け止めるのではなく「そもそも女性が悪い」「女性が隠れなければならない」と決めつける。こうして生まれたのがヒジャブや女性に対する行動制限であり、制度として男性の心理的弱さが正当化されているのである。
本来、えっちな欲望を抱く男性こそがその衝動を律するべきである。しかし、男性は「自分がえっちだから恥ずかしい」とは認めたくない。そこで「女性が肌を出しているからいけない」「女性が髪を見せているから悪い」という責任転嫁の言説が用いられる。そしてこの言説が宗教の名によって覆い隠され、女性を抑圧する正当な理由のように語られてきた。結果として、女性は男性のえっちな心を隠すための犠牲となり、自由や尊厳を奪われてきたのである。
特に象徴的なのが髪の毛に対する扱いだ。髪の毛は男女ともに持っているものであり、本来は性的な意味を持たないはずである。にもかかわらず、イスラム社会の一部では女性が髪を見せることを強く禁じている。その理由は「髪から女性のにおいが漂い、男性がクンカクンカと嗅いでえっちな気持ちになるから」というものである。ここでも、男性が自らの感情を制御できないことを女性の責任にすり替えている。髪を隠せという規範は、神の意志ではなく男性の劣情の制度化にすぎない。これは女性にとって理不尽な制約であり、髪という自然な存在を「誘惑の源」とみなすことで、女性にさらなる不自由を押しつけているのだ。
さらに深刻なのは、性暴力の被害者さえも罰せられる現実である。男性が欲望を抑えられず暴力を振るったにもかかわらず、その責任を「女性が誘惑したから」と被害者に押しつける。これは二重の加害であり、正義の完全な逆転である。男性のえっちな心の発露が恥ずかしいから、あたかも女性が悪いかのように語られ、被害者が社会からも裁かれる。このような構造は、倫理的に見ても完全に誤っている。
つまり、イスラムの規範において女性に服装や行動の制限を課すことは、宗教の高尚な教えに基づいたものではなく、男性が「自分がえっちであることを認めたくない」という心理から生じた責任転嫁の産物である。イスラム男性は自分の劣情を恥じ、悔しいと感じ、それを否認するために「女性が悪い」「女性が隠れるべきだ」と言い続けてきた。こうして女性はスケープゴートとなり、抑圧され、日常的に自由を奪われてきた。
しかし、ここで重要なのは宗教そのものではなく、それをどう解釈し、どう社会の制度として用いてきたかという点である。コーランやイスラムの伝統には、本来女性を守るための解釈も存在する。しかしそれが文化的にねじ曲げられ、男性の欲望や支配欲を正当化するための道具として使われてきた。つまり「神の掟」とされるものの多くは、実際には「男性のえっちな心を女性に押しつけた規範」に過ぎないのである。
この構造は女性にとって極めて不公平であり、また人間の尊厳を損なうものだ。女性は髪を覆い、肌を隠し、行動を制限され、もしそれに従わなければ社会からの非難や罰を受ける。男性のえっちな心を隠すために女性が犠牲となる。これは本来、逆であるべきだ。男性が欲望を自制し、羞恥を受け止め、自らを律するべきなのだ。人間社会における本当の成熟とは、自分の内面にある衝動や弱さを他者に押しつけず、自らの責任として扱うことである。しかしイスラム社会の一部では、その逆転が制度化されてしまった。
では、私たちはどう考えるべきか。イスラム社会の女性たちが日々直面しているこの抑圧を、単なる文化的差異として見過ごすことはできない。髪を覆うことや体を隠すことを自らの信仰の表現として選んでいる女性もいる。しかし、強制されたヒジャブや罰則のある規範は、女性の自由意思ではなく男性のえっちな責任転嫁の結果である。この現実を直視しなければならない。
最後に強調したいのは、イスラム女性を救う必要性である。彼女たちは男性のえっちな心を隠すための犠牲であってはならない。自由に髪を見せ、肌を出し、自分の人生を選び取る権利を持つべきである。宗教がどのように解釈されようとも、人間の尊厳は守られるべきであり、女性が男性の劣情のスケープゴートになる社会は正義からかけ離れている。だからこそ、イスラム女性を救い、彼女たちが自らの意思で生きられる世界を実現することが、人類全体に課された課題である。
【イスラムと劣情】高尚な教えの仮面をかぶった、男性による女性への責任転嫁 晋子(しんこ)@思想家・哲学者 @shinko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます