これもある種の異世界で無双!? 題して「進撃の巨○」
- ★★★ Excellent!!!
ありそうでなかった無双モノ、を見たような気がしました。
主人公の京香はちょっぴり(?)だらしない生活を送り、夜に飲むビールを買おうとコンビニへ向かう。その途中で「トラック」が迫ってきて……。
気づけばシンデレラになっており、お城での舞踏会に。
京香は美形にして「巨」な要素を持っていたため、王子に一目惚れされることに。
そこから先は、某「シンデレラ」な展開になるのですが、忘れてきたのはガラスの靴ではなく、もっと別のものだった。
本作はなんといっても王子の身もふたもなさが強烈なインパクトを持っていました。どこまでこいつは本能に忠実なのか。
そんな王子でも、やはり権力の持ち主。玉の輿に乗りたがる娘たちは大勢いる。だから王子が京香を探しに来た「あるもの」を必死に装着できないかと奮闘してしまう。
この姿、まさに哀愁!
本作を読んで、シンデレラという存在は「異世界で無双」をするような要素を持つ元祖みたいなものだったのかな、と考えさせられました。「美しさだけで周りをひれ伏させられる」というのは、一種のチート(現実世界でもだけど)に通ずるものなのかもしれない。
改めて探してみると、定番の童話などにも、流行りの異世界ファンタジーに通ずる「無双チート」な要素が存在するかもしれない。そんな探究心までちょっとくすぐられる作品でした。