逢魔ヶ刻に闊歩する、ソレ

常々思っていた事がある。

世界の中に、一滴の 黒い染み の様な
純然たる 悪意 が紛れ込んでいるのでは
ないだろうか、と。
 それは時代に応じ地域に応じて、時々に
その名を変え、姿を変えて存在して来た。

  逢魔ヶ刻

ソレは何処からともなく現れては人々の
雑踏に紛れ込む。

 この国の犯罪に於いて、警察は日々、
人々の暮らしの安寧を守り、又、
 魔が刺して何某かの犯罪に手を染める
事を許さない。

     ただ

ソレは遥か昔から存在しているモノだ。
時空や認識を歪める事など、造作もない。
単に、誰ソ彼刻に闇からするりと抜けて
徒に唆す。
 科学技術も国家権力も、役には
立たない。


ただ、
    往き遭わない事を祈るばかり。