この作品は、夢と現実を往復しながら、喪失と後悔を静かに描いています。
- ★★★ Excellent!!!
冬の寒風や白い吐息が張りつめた空気を際立たせ、「再会の瞬間が、喜びではなく罰になることを」という一文が心に残ります。
「幻でもいい」という切ない言葉と、病室に戻る現実の孤独感が鮮やかな対比をなし、儚さと後悔が深く胸に響きます。
会話文が中心でありながら、行間から様々な思いが立ち上るところがとても印象的です。タイトルのとおり、風鈴の聞こえる夢のようで素晴らしい掌編小説をありがとうございました。