完結済み「春のあとに遺るもの」

「先生って、ほんと分かりやすいし、生徒思いだし……私たちにとって最高の先生です！」

生徒に慕われる高校教師・立花悠真。
彼には“忘れられない教え子”がいる。十七年前、病弱だった幼なじみ・白川詩織。

「私、悠ちゃんのことが……好きでした」

死の間際に託された一通の手紙が、彼の人生を大きく変えた。

幼い日の「先生ごっこ」は、やがて本物の教師としての使命へと繋がっていく──。

悲しみを抱きながら、それでも前へ進もうとする人の、静かで温かな物語。

――春が終わっても、君は僕の心に咲き続けている。