第4話

 そしてブラッカーズ所属12年目、チームから告げられた契約満了。


 海外リーグでも最前線で活躍し続ける中、帰国して鹿児島県のプロチームに入団することを決めたのは

 海外に挑戦するまでの18年間を鹿児島県という土地で過ごす中で生まれた、花牟禮充という人間の鹿児島への「強い地元愛」からだった。


 ベテランを迎え、大怪我をし、今まで通りのプレーが出来なくなっても

「若手主体のチームに必要な存在」とブラッカーズは契約更新を続けてくれたが、遂にチームは地元のレジェンドとの別れを決断したのだ。



 契約満了を言い渡されたものの、充はNリーグの他のクラブの練習などにも参加しなかった。ブラッカーズを最後にサッカー選手を引退しようと思っていた。



 しかし一つだけ、日本代表時代のようなキレのあるプレーができなくなった俺に熱烈コールを送ってくれるチームが一つだけあった。香川県社会人リーグ1部に所属していて「将来のNリーグ参戦」を目標に掲げて活動してる「高松ゴッソ」だ。

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私の選ぶ道 葵羽 @kamatama822

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