本当に、読んだことを後悔しました。虫唾が走る。
──これは、私にとって最大級の賛辞です。
繰り返される「えへっ」の気持ち悪さが耳について離れず、
現実にこういう“人間”が、どこかにいる──そう思えてしまうほど、異常なまでにリアル。
これはフィクション。虚構の物語。
だけど……嘘じゃない。
どこかで、誰かが、こんな目に遭っているのかもしれない。
そう思わせる力があります。
「正義」の名を騙った悪意が、無自覚に、堂々と存在する怖さ。
どうしたら、こんな警官から守れる?
どうしたら、こんな人間が“公的立場”に就かない社会をつくれる?
どうしたら、こんな思考がまかり通らずにすむ?
問いが残り、怒りが残り、でも読む価値があった。
必要悪としての文学、確かにここにあります。
本当に、お見事です。