学年一の美少女の…を「見ること」に対する弛まぬ決意、努力。
そして起きるコミカルな事象。
絡む小悪魔少女。
何ともはや、の甘く苦く
しかしやっぱりホロ苦い青春。
けれど、決して
「見るだけ。見て終わる」だけの物語ではありません。
意外にもそこまで「エロい」訳ではないのです。
少女の…は「見て」しまえば、それで終わり。
その挑戦をきっかけに少年は「心の旅」に出て、成長します。
君、知るや「旅立つ僕の心を」
「遠く離れてしま」ってもあの懐かしくも笑え、苦く甘い日は終わらない!
ロード小説的な側面も。
この夏、この季節が終わろうと、主人公の少年の成長を是非一緒に見守りましょう…!
<第1話「修学旅行の野望」を読んでのレビューです>
物語は、主人公の男子高校生が修学旅行を目前に控え、学年一の美少女への妄想と野望を心に秘めるところから始まる。日常的な学校生活の描写と、極めて個人的な心理の細部が交錯し、文章は静かなテンションを保ちながらも、時折噴き出すような興奮が透ける。そのリズムは、読者の意識を主人公の内面に密着させ、まるで隣で息を潜めているかのような臨場感を作り出す。更に、男子更衣室での会話や掃除当番でのやり取りなど、日常的なディテールの積み重ねが、彼の思考の暴走を自然に浮かび上がらせている。
「俺はここに宣言する――修学旅行で女子の裸をこの目で拝むことを」
妄想と現実、友人たちの反応が絡み合う瞬間の淡々とした語りで提示することによる読者に強い鮮明さと同時に、青春特有の滑稽さを与える一文。
読み終えた後、作品は単なるエロティックな妄想譚ではなく、思春期の男の子の心理を丁寧に追い、日常と非日常の境界を巧みに描くことに注力していることが分かる。その描写の正確さと緻密な心理描写が、読後に柔らかな余韻を残す。
これは、青春のすべてを
──否、魂のすべてを──
覗きに捧げた少年たちの物語である。
主人公•太一の背後には、戦友に寄り添う軍師•翔吾と、愛と倫理の狭間に揺れる諜報員•藍。
さらに太一はサッカーで鍛えた足腰が生む爆発的フィジカルを持ち合わせている。
そう、準備は完璧。
あとは覗くだけ……のはずだった。
しかし、謎多き美女・鷹宮葵が突如として立ちはだかる。
彼女の目的は不明。言葉は甘くも鋭く、心を試すような挑発ばかり──それがまた堪らない。
葵──彼女はもはや“概念”である。
登場しないページも、読者は彼女に焦らされ、嬲られる。
尚、この作品は「性的描写あり」と銘打たれている。
しかし、露出も接触もいやらしさ皆無。
それでいて胸の奥をドキリと突く緊張感は、まさに作者の妙技。
女性読者も安心して、そのドキドキの渦に身を委ねられるだろう。
物語の引きの強さは中毒性すら帯び、ページを閉じることを許さない。
そして毎日更新の朝8:05──
あなたは、秒針を睨みながら新たな一話を待ち望むことになる。
青春と欲望と策略が入り乱れる、かつてない修学旅行。
さあ、太一と共に覗きの戦場へ──。
バカな男子高校が、修学旅行で学年一の美少女の裸を覗くというバカバカしいテーマ一本で書き進めるラブコメディ。
美少女への憧れだけあって、ほとんど会話がないのが逆にリアル。
停学処分になるリスクすら顧みず、ただ美少女の裸が見たいという欲求のみで計画を立て、実行に移す潔さはあまりにくだらなく、だからこそ意味がある……かもしれない。
覗きの場面は、そりゃもう手に汗、冷や汗、お股ムクムクである。
少なくとも青春の1ページには間違いなく刻まれるだろう。
そこに介入する小悪魔ヒロインがなかなかにいやらしい。小悪魔ヒロインが好きな方はツボに刺さること間違い無い。
作者の性癖がダダ漏れである。
僕も小悪魔ヒロイン、大好きです。