第2話 平の家

 遥が何も言わずに平の家に入っていった。

 流石にまずいと思い「勝手に入るのは良くないだろ…。」と言い腕を掴む。

 「別に平の家だし良くね?鍵開けてないやつが悪いしと」ニヤリとした顔で反論してきた。

 (そんな、反論したところで悪い事は悪いのにな。何言ってんだこいつ。)と思いつつも着いて行った。どうして、勝手に侵入したいのかを聞いてみた。

 「俺らは思春期だ…わかるよな?」とひそひそとしているような感じで話している。

 興味がない感じの「へー」を言ってゆっくりと玄関の扉を開ける。


 「よーし!ここだ!ここが平の部屋だろうな、確信はねぇけど83.2%だぜ!」ドヤ顔をしながら言う。

 「声大きいよ?あと、適当に数字並べんなよ。頭いいアピか?」と軽蔑した言い方をしてゴミを見るような目をした。

 「ちっ…」舌打ちをしやがった。「よし、開けるぞ…」ドアノブに手をかけて思いっきり扉を開ける「どーもー!」

 その瞬間に鼻血を出した遥が一瞬だけ映った。「へ?へ?」と自分は困惑して、辺りを見渡すと鼻血を出している遥の姿があった。

 笑顔の平が現れた。「なにやってんの?」と声のトーンが下がった。キレてる…かも。「外で話してた内容聞こえたぞ?」と問い詰めるような感じで訊いてきた。

 とりあえず、平は格ゲーが趣味なので試合開始の掛け声をしてあげた。

       『fight!』

 目の前で格ゲーが始まった。(なんとも醜い争いだな)と思いながら眺めている。

(数時間後)

 「疲れたね!」俺は審判をしていたから正直疲れてはいなかった。

 そして、その言葉を言った瞬間にボロボロの遥と平が飛び掛かってきた。「審判をしていたくせになにが疲れただよ!『fight!』って言っただけだろ!」と言わた。

 声が聞こえた。『試合開始!』

 その声が聞こえた瞬間、3人の喧嘩と思われるものが始まったかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

たったのこれだけ!高校生! 岳者 @rimoKON14

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ