既読スルーの理由~妹サイド

―水族館前―

「はぁ・・はぁ・・着いたけど、1時間以上も遅刻なんて・・メッセージに既読は結局付かないまま、電話も今更出来ないよ・・もう怒って帰ってるよね。」


ポタ・・ポタ・・


「折角、ありったけの勇気を振り絞って告白してOK貰ったのに・・明日からどんな顔して会えば良いんだろ・・」


「あ・・あの・・・もしかして・・」


「!?」


「あ、やっぱりそうだ!!ごめん、こっちに走って来てる時からそうかな?って思ったんだけど、何時もの髪型じゃ無かったから確信持てなくて声がかけづらかったから。てかこれ使って!」


「え!?あ・・」


「良かった・・電話しても繋がらない。多分バスの中だとは思ったんだけど、万が一を考えて心配だったから。」


「今日は遅れて本当にごめんなさい!!埋め合わせは必ずするから・・けど、私は遅れるって度々メッセージ入れた筈だよ?何で既読スルーだったの?」


「あ~・・ソレは・・・僕はスマホ持ってなくて、通話専用携帯とタブレットの二刀流なんだ。」


「へ?」


「で、メッセージはタブレットなんだけど・・10インチだから荷物になるしデートに集中したいから、ネット遮断の為に置いてきたんだ。ここに着いてから、もしかしたらメッセージあるかもって事に気づいたけど、もう手遅れ。来るの信じて待つしかなかったから・・」


「・・そういう事だったんだ。私が言えた義理じゃないけど、心配になるから次からは連絡取れるように持ってきてね。」


「本当にごめん!不安にさせたよね・・」


「そんな謝らないで!大体が私が遅れて来たのがいけないんだから・・お詫びに私に何か出来る事ないかな?」


「いや、そんな気にしないで・・」


「1時間も待たせてペナルティ無しは私が辛いから・・」


「・・じゃ・・1つお願いして良い?」


「何かな?」


「外にいる時は、いつもの髪型にして欲しい。」


「それだけ?」


「うん。」


「今日は寝坊しちゃて髪型を作る暇が無かったの。下ろしたままだと姉と区別つかないから、アクセントちょっと付けただけだけど・・いつもの髪型の方が好みかな?」


「いつものも可愛いんだけど・・今の方が似合ってるというか、どストライク過ぎて他の人に見せるのが勿体ないというか・・独り占めしたいというか・・その耳元の三つ編みとか特に凄く可愛くて・・君の顔を直視出来ないんだ。」


「へ?」


「他の人にこの世界一可愛い姿を見せたくなくて、ずっと抱きしめていたい衝動でおかしくなりそうな位に可愛いから。だから今の髪型、部屋の中とか僕と2人の時だけにして欲しい!お願いします!!」


「あ!え!!えっと・・嬉しいけど、なんか恥ずかしいな。それ位なら構わないけど、今日はこのままで良い?」


「当然!ごめん、我儘を・・」


「そんな事ないよ!好きな人にそう言われたら、私は嬉しいよ!!」


「なら良かった」


「・・けど、それだけじゃ悪いから・・」


「へ?」


チュッ


「・・・」


「人前だからこれ位で許してね。違う所にして欲しかったら・・後は貴方のエスコート次第だよ。」


「・・・」


「あれ、どうしたの?」


ツンツン


「え?あ・・ごめん、別世界に行ってた。」


「そんなので今日は大丈夫なのかな?」


ソッ・・


「手・・へ!?」


「デートなんだから手繋ぎしたいけど・・嫌だった?」


「そんな事は!!」


「ここまでは私が頑張ったから、後はお任せするね。」


「・・ありがとう。後は今日1日一緒にいて楽しかった!って言って貰えるように頑張るから。」


「こうして手繋ぎしてると・・貴方の私を想う気持ち、ドキドキの鼓動が伝わってくる様な気がする。私、この日をずっと夢見てたから・・嬉しいな。夢の中じゃないよね?嘘じゃないよね?」


「大丈夫。今日は思い出作りの2ページ目だよ。」


「1ページ目は?」


「声も膝も震わせながら・・僕に告白してくれた瞬間!本当に嬉しくて幸せな1ページだったから。」


「そう言って貰えたなら、勇気を出して告白した甲斐があったな。今日から二人で思い出、いっぱい作ろうね」















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既読が付かない! ロキ-M @roki-maruro

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