自分らしさって何!? 悩めるみんなへのエールが詰まった優しい物語
- ★★★ Excellent!!!
読み終わった時、素直に思えました。
自分のこと、もっと大切にしてあげようと。
事故や病気等によって記憶を無くしてしまった時。今までの自分と同じ自分でいることは難しいでしょう。
この時新たに生まれた自我のことを、今作品では『レプリカ』と呼んでいます。
彼らは記憶を取り戻すまでの単なる『ツナギ』ではありません。悩んだり迷ったりしながら成長していくのは本体と同じ。
その上、かつての自分の姿にまで思いを巡らせ、今とのギャップに落ち込んだり喜んだり一喜一憂する羽目に。
悩んで悩んで悩み抜いた先に掴み取ったのは、愛おしさと尊厳。
かつての自分の事を誇らしく思い、今の自分を大切にしようと心から思えた時、レプリカは役目を終え、レプリカルテの庭へと旅立っていきます。
レプリカルテの庭は、そんなレプリカ達を優しく迎え入れてくれる場所です。
誰もが一度は、『自分らしさ』と社会の中で『演じている自分』との狭間で悩んだ事があると思います。
レプリカ達の悩む姿と重なりました。
この作品は悩めるみんなへのエールが詰まった優しい物語です。
是非、心で触れてみてください。
お勧めです!