君の隣で奏でたい

高校1年生の春日美奈は、誰とも深く関わらず、波風の立たない日々を送っていた。遅刻した朝、美奈は校門をくぐらずにどこかへ消えた制服姿の少女を追いかける。そして海辺で目にしたのは、一人きりでトランペットを吹く、松波奏の姿だった。
吹奏楽部にも所属せず、ただひとりで音を探し続ける奏。その音は自由で、眩しくて、どこか孤独で──。「音楽が私の居場所」と笑う彼女に、美奈は強く心を奪われていく。
友情と恋の境界で揺れるふたりが、音楽に導かれながら自分だけの答えを探す、まっすぐな物語。

★本編完結済、気が向いた時に番外編を書きます。