過ぎ去る青春と、交わる歩み

一つのボタンの掛け違いで時は過ぎ去り、大切なその一瞬が、手からこぼれ落ちてしまう。
そんな経験が、私にもあったなと感じました。

けれども、物語の中で二人がそれぞれの視点から、すれ違いによって生じたノイズを丁寧に取り除いていくうちに、
やがて二人の音は、温かな演奏へと変わっていく——

読み終えたとき、心の奥にそんな余韻が残りました。

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