消光
@nyamuri9
消光
線の
等間隔で 同じ細さで
入れ込んで 入れ込んでもなお できるしわ
いつの朝には ぴんと伸びてる?
意味もなく あたまが聞いて記憶する
いつかの誰か いくつものくせ
連なった色鉛筆の短さが
君の好きとか嫌いを教える
なんだっけ 習ってなくない?その単語
電子辞書にはのってなかった
チョコレートケーキのフィルムを剥がすとき
甘い夕方 幕があいてく
「そうだった」 わかった事実も失くしもの
迷子のよびだし 聞こえないまま
端のほう 目ではよめない字をみせる
つよく透けない光の蝶が
なりたい自分になるために買ったフィギュアの
ほこりをなでる夜の深淵
短歌など よめるほどには この視界
鮮やかではない だけどみている
消光 @nyamuri9
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます