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湖ノ上茶屋(コノウエサヤ)

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朝が来て

家電のうなりで

目が覚めて

シャカシャカ音が

しなくて泣いて


たまごひとつ

コンコンパカン

割り入れた

フライパンを

見つめまた泣いて


くるくると

いれるコーヒー

ひとり分

砂糖やミルクを

入れたみたいに


香り消え

「あなたもいなく

なっちゃうの?」

茶色い水面に

歪んだ私


家を出て

鍵かけ歩き

改札を

通り抜けたら

電車に乗って


また歩き

社会の中に

溶けていく

世界は今日も

昨日の続き


いつもとは

違う生活を

はじめた

仲間がどこかに

きっといるって


信じれば

ほんの少しだけ

心強く

新しい日々を

生きられそうだ


ひたすらに

今日を乗り越え

一週間

待ちに待つ部屋

回るシリンダー


玄関へ

駆ける私の

目にあなた

愛する日常

「おかえりなさい」






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