『浮き雲』

泡沫うたかたたわむれを

ただよいし雲に乗せ

微睡まどろみの時を過ごしけり


掻き乱す想いとは裏腹に

見上げし空の彼方へと

言の葉を紡ぎしたためし



仮初かりそめの語らいを

流れゆく雲に乗せ

度会わたらいの時を想いせみけり


穏やかな日々とは偽りの

移りし影をこの胸に

琴の音に爪弾き奏でたり



忘れの想いへと

巡る季節は綴織つづれおり

見上げし空に浮雲の花

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【詩のしずく】 月花心花 @tukihana-shinka

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