漫才「スイカ・因習村・ギャル」

武藤勇城

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「スイカ・因習村・ギャル」

「「は~い、どうも~!」」

「始まりました。今日も宜しくお願いします」

「今日は何の話をしましょう」

「そうですね……夏」

「だんだん暑くなってきましたからね。これはタイムリーな話題でしょう」

「夏といえば?」

「ほう、夏といえば。海!」

「う~ん……惜しいっ! 正解はスイカでした~!」

「えっ、これクイズだったんですか!? しかも答えが一つじゃないクイズ。出題者のさじ加減一つで正解が変わるやつです」

「……ちょっと何言ってるか分かんない……」

「何で分からないんですか! サンドのネタだし!」

「……では、スイカには何をかけます?」

「またクイズですか。う~ん、これは一択ですから簡単ですね。塩でしょう」

「残念! スイカに酢! いかがっすか~」

「いかがっすか~って、お酢なんてかけた事ないですよ。スイカには塩一択でしょう」

「残念! スイカに酢、いかがっすか? スイカに酢いかが……酢いかが……すいかが……」

「ダジャレかっ!」

「……因習村ってありますよね?」

「夏はどこへ行った?」

「あ、夏は終わりです。もう冬です。因習村です」

「終わるの早いよ! まだ夏にもなっていませんし! 梅雨! 梅雨時!」

「因習村……」

「え~、因習村ですか? 地域独自の決まりがある村の事ですよね」

「因習村で、飲酒有無……」

「いんしゅうむらでいんしゅうむ。はいはい、またダジャレですね。そんな気はしていました」

「チッ……」

「今、舌打ちしました? チッって何ですか。チッじゃないでしょう。バレたからって」

「チッ……」

「あ~、もうめんどくさいなあ。拗ねないで下さい。聞きますから。どうせまだダジャレがあるんでしょう?」

「ギャル……」

「何ですか? ギャル? 黒ギャルとか白ギャルとか、色々ありますね」

「汚ギャル……」

「汚ギャル? 近年では汚部屋とか、風呂キャンとか、トー横キッズなんて言葉もありました。一昔前に流行した山姥ギャルみたいな、不衛生なギャルですね」

「汚ギャルが……オギャる」

「おぎゃるがおぎゃる、ちょっと面白いやんけ!」

「……」

「あ~、ニンマリしちゃって。褒められて嬉しそうです」

「最後に……」

「ほう、最後に?」

「因習村で飲酒有無、誰何すいかすりゃあ汚ギャルがオギャり、suicaで買ん収ムラムラぎや(が)るので、射精すイカ臭いはくだ……」

「あ~~~ストップストップ! 長い! 長いし下ネタ! 怪しい方向に行ってるから! やめやめ、もうええわ!」

「「どうも~、有難うございました~!」」

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漫才「スイカ・因習村・ギャル」 武藤勇城 @k-d-k-w-yoro

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