今この瞬間。

今この瞬間 ―輪環する時―

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いつものようスマホの画面眺めつつ

　偶然見つけたこの文字列

また新しい物語かと思いつつ

　タップするその手軽やかに触れ

こんな夜に指先ひとつ画面越し

　言葉と出会う奇跡を想う

のめり込んで読み進むうち気づくのは

　自分のことが書かれているよう

しだいに混じる現実と虚構境界線

　曖昧になって溶けていく感覚

ゆっくりと時間が止まるその瞬間

　あなたと私同じ時を見る

んー、と唸り考えているその表情

　作者の私に見えているような

かすかに感じる視線の先にいるのは誰

　読んでいるのは今、そこのあなた

んと、まさかこれを読みつつ微笑んで

　最初に戻ろうとしているのでは

輪のように終わりは始まり巡り来て

　いつものようにスマホを眺める