凍りついた心に、まだ春を信じて。

凍り付いた世界を生きる若者たちの、痛々しくも切実な群像劇。誰もが傷を抱え、誰もが正義や救いに惑う。

一人ひとりの選択がぶつかり合い、物語はまるで割れた鏡の欠片のように鋭く胸に刺さってくる。

血と硝煙に塗れながら、それでも「春」を乞わずにはいられない人間たちの姿に、目を逸らすことはできない。

彼等の姿は正反対のようで、みんな誰かに似ている。生きることが辛い方、成長ものに背中を押されたい方、細かな心理描写が好きな方にお勧めいたします。

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春を乞う人びと

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