最終話 当時では考えられない

 月日は流れた。菜月が転校してきて1週間が経過した。


 正章の取り巻く環境は大きく変わった。


「ねぇ、そろそろ大浦君と話すことも無くならないの? 」


 正章の席の近くで佇む流華が尋ねる。


「全然! まーくんとなら話は尽きないよ」


 今日も菜月は隣に座る。


「そう。たまには私にも隣を譲ってくれない? 」


「嫌だ。断固としてお断り」


 バチバチバチバチ。


 流華と菜月の視線が衝突する。火花が散る。


 正章は黙って静観する。


 クラスメイト達は注目する。好奇や嫉妬の眼差しを向ける。


 こんな状態が最近続いている。


 正章は落ち着かない。常にヒヤヒヤしている。しかし、何だか悪くないとも感じている。


 こんな日々が今後も続いていく。そんな感覚を覚えながら日常を過ごす。そんな気持ちを抱きながら。

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彼女をクラスメイトに寝取られた俺だけど、なぜか以前からクラスメイトが熱心にアピールしていた元カノの上位互換の孤高な清楚系美少女が俺の隣の席に座った件 白金豪 @shirogane4869

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