五人の異能持ちと新宿の魅力
- ★★★ Excellent!!!
一人の敏腕警察官(?)のもとに五人の異能持ちが集められる。
市井に暮らす彼らはそれぞれ「聴覚・味覚・嗅覚・触覚・視覚」が異様なまでに優れた一種の超能力者である。
『七人の侍』の昔から市井に埋もれた無名の達人が集まり、徐々に強力なチームになっていく物語は無数にあるがどれもおもしろい。
とくにメンバーが集まる序盤が楽しいが、本作もそうだった。
新宿で起きる様々な事件を通じて彼らの異能が明かされるが、その過程に推理小説とは一味違うスリルがあって楽しい。
謎解き+ヒーロー物といった感じである。
彼らを束ねる警察官の名前が「要=かなめ」なのもおもしろい。
最初は
「こんな異能の持ち主は都会では暮らさないんじゃないか?」
と思った。
聴覚や嗅覚が鋭敏な人間にとって都会は地獄だから。
しかしすぐ
「いや、この人たちは田舎にも居場所がなくて都会に出てきたんだ」
と思い直した。
そう考えると居場所を求めてさまよう彼らがたどり着いた場所が、渋谷や池袋ではなく新宿である点に説得力があった。
やはりこれは新宿でなければだめだと思う。
『魔界都市〈新宿〉』の昔から、この町は異能持ちを受け入れる懐の深さがあった。
五人のメンバーが集結したところまで読んだ。
今後の展開が楽しみです。
ぜひご一読をおすすめします。