第31話:最終決戦〜めんどくせぇ果てに

カオスな全裸乱舞バトルを乗り越えて、グレンたちはようやく村に帰還。星がきらきらと、何事もなかったかのように輝いていた。


「おじさん、1人で尻肉ばっか食ってないで、たまには、俺たちにも分けてくれよ。また通風出ちゃうぜ!?」リクが言った。


「っせぇな!欲しけりゃ自分で、鉄甲熊をやっつけりゃいいじゃねーか!甘えんじゃねぇぞ!ったく」


「グレンさん。そんなこと言わないで。私が代わりに手料理振る舞ってあげるから…」

エリナが甘えた声を出す。


「な、何?エリナの手料理?……それだったら…うーん、どうすっかなぁ…」


しかし、平和な時間は一瞬でかき消された。

遠くでゴゴゴと不吉な地響きが鳴り響き、その後、激しい雷鳴と共に、稲妻が走る。巨大な創始神が現れると、地鳴りのような咆哮が耳をつんざく。


村が光と闇の衝撃で震える中、創始神の咆哮が一瞬止まる。

「貴様ら……遊びは終わりだ」

低く響くその声とともに、空が漆黒に染まり、地面から無数の暗黒柱が突き上がる。


創始神の巨体がさらに膨張し、50メートルを超える怪物へと変貌。

鎧と呪術符が溶け合い、闇の魔力が渦を巻いて、巨大な「暗黒召喚陣」を空中に形成する。


「見よ、これが我の真の力だ!」

創始神が哄笑すると、召喚陣が唸りを上げて回転し始める。そこから現れるのは――


歴代の魔王たち。

ハーデス、闇の帝王、そして無数の暗黒ゴーレムや魔獣たちが次々に出現し、村を取り囲む。


「くっ……完全に包囲された!」とリクが呻き、

エリナが顔を引きつらせる。「創始神……これが本気……!」


「グレン、貴様一人でどうする!?」

創始神の暗黒波動が大地を裂き、村の端から端まで黒い稲妻が走る。

ハーデスが巨躯化して突進、闇の帝王は呪術波を重ね撃ちし、暗黒ゴーレムたちが一斉に襲いかかる!


村は、まさに壊滅寸前――!


グレンが剣を地面に突き立てながら呟く。

「ったく……めんどくせぇな。お前らまとめてかよ」


その瞬間、周囲に展開された防御陣アトミックシェルターが煌めき、敵の攻撃を一時遮断する。

だが創始神の召喚陣が黒く脈動し、バリアに食い込み始める。「ガガッ!」という音とともに、ドームがひび割れ、砕け落ちた。


ハーデスの爪がグレンを襲う――だがその一撃を、ゴーレムが「ゴロッ!」と立ちはだかって受け止める!

さらに、ガーディアンたちが前に並び、三重の光のバリアを展開。

メデューサが「♪石にしてあげるっ♪」とご機嫌に歌いながら、蛇髪から石化光線を乱射!暗黒ゴーレム数体が石像と化し、戦線が一瞬止まる。


「お前ら、まだまだやる気満々か……いいぞ」

グレンがニヤリと笑い、剣を振ると、青白い光がリクとエリナに流れ込む。


リクの剣が赤く燃え上がり、《ソウルエターナルブレード》へと進化。灼熱の炎が炸裂する!

エリナの杖も輝きを増し、《アストラルノヴァステッキ》へと変化。星屑の魔力が空間を満たす。


「うおっ!何だこの力!?」とリクが目を見開き、

「グレン、すごい……!」とエリナが感嘆の声を漏らす。


グレンは「あー……分身もめんどくせぇけどな」と呟いて指をパチンと鳴らす。

すると空間が歪み、三人のグレンが並び立つ。


本体「俺が本体だ」

分身1「いや、俺だ」

分身2「めんどくせぇからどっちでもいい」


その様子に、創始神が「何……だと!?」と顔をしかめた瞬間――


「アトミック・はやぶさ斬り!」

本体グレンが地を蹴って一閃!

分身たちも追随し、「ホーリーシザース!」「マージスラッシュ!」と連携攻撃を叩き込む!


ゴーレムはハーデスに拳を打ち込み、ガーディアンが光弾を連射。

メデューサは闇の帝王を石化光線で牽制し、戦況は一気に逆転の兆しを見せ始める――!



決戦の一撃


「行くぞ、エリナ!」

リクが叫び、《ソウルエターナルブレイク!》の名とともに赤い炎をまとってハーデスに突撃!

灼熱の剣が闇のバリアを貫通し、「グワァァ!」という断末魔とともに、ハーデスが塵と化す。


「アストラルステラノヴァ・インフィニティ!」

エリナが杖を天に掲げると、無数の星屑が闇の帝王を包み込み、輝きの奔流が呑み込む。

「貴様ぁぁぁぁ!」と絶叫を上げながら、闇の帝王も消滅していった。


ゴーレムが残る魔獣を蹴散らし、ガーディアンが光の奔流で敵を焼き払う。

メデューサは「♪まとめて石よっ♪」と歌いながら石化光線をばら撒き、敵を次々と石像に変えていく。


その様子を見ながら、グレンの分身1が「お前ら、やるじゃねぇか」と尻肉をかじり、

分身2が「めんどくせぇからさっさと終われ」と言いつつ、どこからか取り出したシチューをすする。


本体グレンが「まだ終わんねぇのかよ」とうんざりした声で創始神に目を向けた、そのとき――

創始神が「貴様らぁぁッ!!」と吠え、暗黒召喚陣が炸裂!


村全体を呑み込むほどの《終末波動》が解き放たれ、天地が歪み始める――!


チート必殺技と因縁の断ち切り


「……めんどくせぇ。終わりにしようか」

グレンが剣を両手で構え、ぼそりと呟く。


「《アトミック・インフィニット・スプラッシュ》!」


放たれた名に、創始神が顔色を変える。「なッ……なぜその技を!?」


グレンは面倒そうに肩をすくめる。「剣聖のじいさんに、ちょっとな。昔の付き合いってやつよ」


「まさか……ジルヴァの弟子……貴様、ジルヴァの――!」

創始神の目が大きく見開かれる。


「おい、マジで知ってんのかよ……って、まあいいか。どうせ死ぬんだし」

話をぶった切って、グレンが踏み込む。


剣から解き放たれた青白い光が分裂し、分身たちと融合。光の奔流が天を穿つ規模へと進化する。


「エリナ、今だ!」

リクの叫びに応え、「行くよッ!」とエリナが杖を構える。


二人の力が重なり、リクの炎、エリナの星屑が合流。

ゴーレムが巨腕で波動を押し返し、ガーディアンが光を放って援護、

メデューサが「♪止まってなさい♪」と石化で動きを封じる。


光、炎、星屑――すべてが一つになって、《終末波動》を正面から打ち破った。


「グオオオオオォォォッ!!」

創始神の咆哮が空に響き渡る。

鎧が砕け、呪術符が散り、闇に染まった巨体が光に呑まれていく。


「貴様……グレン……ッ!」


最後の言葉を残し、創始神の存在が光とともに消え去った。

空を覆っていた暗黒が晴れ、静かな風が村を通り抜けていく――。


グレンの苦しみと王様の提案


全てが終わり、静寂が訪れた。


「……やっと、終わった……」

グレンがぼそりと呟いた瞬間、「うっ!」と呻いて膝をつく。

剣を地面に突き刺し、青ざめた顔に汗がにじみ、苦悶の表情で片足を押さえる。


「おじさん!? どうしたんだよ!」

リクが駆け寄り、

「まさか、創始神の呪い……!?」

エリナが杖を構えて警戒する。


「グレンちゃん、大丈夫!?」

温泉から飛び出してきたマリッサ。

「♪何!? 死ぬの!?♪」

メデューサが蛇髪を振り回し、

ゴーレムが「ゴロッ?」と心配そうにのぞき込み、

ガーディアンがチカチカと光を点滅させる。


「ぐぅ……くそっ……!」

歯を食いしばりながら、グレンがうめく。

周囲は「何かしてあげて!」「呪い解除!」「ポーション!」と大騒ぎ。


だが次の瞬間――


「い、痛ぇ〜ッ! つ、通風が……! クソッ……ホイミ……!」


「えっ!?」

リクが目を丸くし、

「通風!? それだけ!?」

エリナが呆れた声を上げる。


「もー、びっくりしたんだから!」

マリッサが勢いよく抱きつき、

「やめろ、不合格だ!」

グレンが突き放す。


「じゃあこれ使え!」

リクが万能薬を取り出し、

「尿酸値下げるのも忘れないで!」

エリナが薬瓶を差し出す。

「♪これで完璧♪」

メデューサが蛇髪で湿布を運んできた。


「めんどくせぇ……ありがとな」

薬を一気に飲み干し、グレンが温泉にザブンと浸かる。


「あぁ……生き返る……これでやっと、隠居できるぜ……」


ほっとした顔で湯に身を沈めるグレン。だがそのとき、村の門前に豪華な馬車が止まり、国王が降りてくる。


「グレンよ……そなたは世界を救った英雄。ゆえに、私に代わってこの国の王となってくれ! これは国民の総意なのだ!」


「やなこったい!!」


湯から飛び出したグレンが全力ダッシュで逃げようとするが――


「グレン王!」「お願いです!」「王様しかいない!」


村人たちに囲まれ、あれよあれよという間に担がれ、

そのまま“国民の意思”で王座に就かされてしまうのだった――。


隠居したい王様グレンと新時代


「……めんどくせぇ……本格的に隠居が遠のいた……」

王座に腰を下ろしながら、グレンが嘆く。


「だったら、私が女王よ♡」

マリッサが当然のように隣に座り、腕を組んでくる。

「違うだろ!」

グレンが即座に拒否するが、マリッサはニッコリして離れない。


「じゃあ私はプリンセス!」

エリナが杖を掲げ、

「だったら俺がプリンスだな!」

リクが剣を構えて決めポーズ。


すると――


リクの意思でガーディアンたちが自律行動を始め、「光の大臣」として王宮の政治を管理し始める。

メデューサは「石化大臣」に就任し、治安を一手に引き受け、

ゴーレム三十体は「傭兵隊」として任命され、国防の要に。

「♪国づくりよ〜♪」と鼻歌交じりのメデューサに、グレンが頭を抱える。


そんな折、白髪の老剣士が王宮を訪れる。


「ほう、我が弟子が王か……面白いな」

笑みを浮かべるのは剣聖ジルヴァ。

「まだ生きてたのか!? あんたまで来るな、めんどくせぇ!!」

グレンが逃げ腰になるも、

「王の執事として政策を練ってやる」

ジルヴァが張り切って追いかけてくる。


彼の提案で、「スライム飼育禁止令」が制定され、グレンのスライム嫌いが正式に法律に。

「俺の嫌いなもんが法律に反映されるってどうなんだよ……」


さらに、王の好物だった「熊の尻肉ステーキ」と「鹿のシチュー」を出すレストランが王宮前に出店し、大流行。

「これが……王の味だ!!」

国民が行列をなし、観光名物になる。

「めんどくせぇ……俺だけの隠居飯が……商売にされてる……」


だが――


ゴーレムたちが「ゴロッ!」と手を叩いて祝福し、

ガーディアンが光で空を彩り、

「♪華やかな王家ね〜♪」とメデューサが歌い出す。


グレンが空を見上げ、ぼそりと漏らす。

「……隠居したい王様って、なんだよ……めんどくせぇ……!」


けれど――

人々の笑顔と仲間たちの賑やかな声に囲まれて、

ボロボロだった村は、新たな王国の中心として再生しはじめる。


そしてグレンは、めんどくさがりながらも、誰よりも慕われる“隠居したい王様”として――

なんだかんだのハッピーエンドライフを、今日も歩んでいくのだった。


—完—


読んでくださった皆さま、お疲れ様です。

最後までテキトーで申し訳ありませんでしたが、少しでもクスッとしていただけたなら嬉しい限りです!


本当にありがとうございました!

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伝説の最強おじさんは隠居希望 せろり @ceroking2

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