第13話[英雄の集結]
首を捉えたアレスは、その勢いのままアンラ・マンコの首を掻っ切る。アンラ・マンコは何が起きているか理解が追いつかなかった。何故なら先程まで圧倒していた輩にトドメを刺そうとした瞬間、「自分」に激痛が入ったからだ。
「....は?」
変形した巨大な身体の天辺から頭が落ちていく。アレス達はすぐさまその場を離れ、城へ向かおうと勢いのまま走り出したその時、アンラ・マンコの首が空中で口を開いた。
「悪魂律戒『暴虐』」
その呪文は先ほどより重々しく、体の芯まで伝わる感覚を起こした。そして、ペルセウスの打てが震えだしたと思ったら、肩から指先までの右腕がパンと弾け飛んだ。
「ッ!」
「何が起きて...」
困惑しているアレスには、体のありとあらゆる臓器が締め付けられるような痛みが襲う。ペルセウスの所持していたペガサスにも何か異変が起きたようだが、既に召されていた。二人とも息を荒げながら何とか持ちこたえる。この異常的な攻撃の後にアンラ・マンコが何かをすることはなかった。アレスが落ちた首に近づいて顔をのぞき込む。
「先ほどのは...律戒か」
「なんだそれは?」
ペルセウスは片腕の止血をしながら問いかけた。
「律戒...と言うは、俺たちが今戦っているゾロアスター教特有の権能だ。説明するのが難しいんだが、要するにアイテム的なもので、それぞれ「暴虐」「虚言」「怠惰」「汚穢」「貪欲」「背信」がある。これはあっちで禁止されていることで、これを犯すことで何かしらのペナルティが科せられるんだ」
「なるほどな。つまり先ほどは「「暴虐」の観点に違反してペナルティが来た」と言う解釈で良いのか?」
「そういうことだ。これがやつらの厄介な点でもある」
アレスは今度こそしっかりと死に顔を見て、城に向かって走り出す。
戦場にいる戦士たちがアータシュ・べフラームに集まろうとしていた。
「何だあれは!?」
城の方から眩しい光が輝き出す。城以外の場所のすべてが真っ黒に見えるぐらいには輝き方が尋常ではなかった。
ー城内の大広間ー
城の中では大きな破壊音が何度も鳴り響いていた。ヘリオスは体力を大きく消耗しながら、徐々に詰められていった。
「ハァ..!ハァ..!なんだ、あの技は」
「教えてやろうか?俺の持っている戒律を」
ヘリオスはハッと気づいた顔をしてアスタロテが答える前に言葉を出した。
「そうか..戒律だな?僕がお前の言動を完全に疑っていたから「背信」の権能に引っかかったってことか」
「そうだな」
ヘリオスのスピード・パワーなどのポテンシャルは最大の2分の1に抑えられていた。その状態でアスタロテに攻撃しかけても、ろくなダメージは入らなかった。アスタロテはヘリオスが近づいてきた一瞬の隙を突き、彼の首を物々しく掴んだ。
「俺がこの戦争を起こした原因として、1つは律戒が関わってくる。教えてやろうか?」
「ガハッ」
ヘリオスは首を締め付けられ、力が出ない。アスタロテは続ける。
「俺等だけが律戒を持っていると思ったか?違う、お前等が奪ったんだよ」
アスタロテが首を締め付けきって殺そうとした時、ヒカリとアレスが飛び込んできた。
次の更新予定
隔日 15:00 予定は変更される可能性があります
神の国 五十鈴カッシーワ @kasiwamoti0303
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。神の国の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます