第一歩

「ユラ様、あなたの娘は成長しました。私を超えるほどに、               あの子を見ていると昔のあなたを思い出します。                   必ずあなたが託したこの想い、夢を届けましょう。天のあなたに届くように」

「ゼト?誰と話してるの?」

「いえ、ただの独り言ですよ。お嬢様」

(無線)

「ゼト様、お話があるのですが」

「スワンか、どうした」

「ついに新号機が、完成しました。アン様専用の、デウス・エクス・マキナです」

「ついにか、ついに完成したか、お嬢様専用のマキナが!」


「お嬢様、発着ゲートNo.1に行きましょう!」

「え?なんでよ。ゼト。私疲れてるんだけど」

「あなたにお見せしたいものがあります。」

――発着ゲートNo.1

「アン様ゼト様よくいらっしゃいました。こちらがアン様専用のマキナその名も      デウス・エクス・マキナです。」

「ご苦労さま。スワンはそろそろ休みなさい」

「お心遣い感謝します。」

「ゼト!乗ってみたい。」

「今ですか?」

「当たり前よ!今すぐ!」

「らしいのですが、、大丈夫でしょうか?制作技師の、、、」

「メードだ。はやく名前を覚えてくれんか?これからたくさん話すだろうから」

「わかりました。メードさん。ところで試乗は?」

「もちろんいいぞ。そのつもりで呼ばせてるんだから」

「ゼトー乗っていいのー?」

「乗って良いそうですよ。お嬢様」

「正直、ただのエクス・マキナにも乗ったことないやつに、このデウス・エクス・マキナが 扱えるとは思わんがの。お嬢さんせいぜい壊さないようにしてくれよ。治すの大変なんだ からな」

――アン、デウス・エクス・マキナ機乗

「ゼト!私乗ってるよ!動いたよ!」

「うごいとる。うごいとるぞ!デウス・エクス・マキナがうごいとるぞ。お嬢さん、いや  アン様がデウス・エクス・マキナに認められた。たしかにアン様専用機じゃが、こんなに 早く乗りこなすとは、、、いやはや、生きとる間にこんなものを見られるとは、長生きも するもんじゃな。」

「アン様、、ユラ様もきっと喜んでいらっしゃいます。」

「アン様!そろそろ帰りますよ。今日は仕事がたくさんあります。」

「え?仕事、、?何すればいいの?洗い物?」

「帰ったらわかりますよ。楽しみですね。」

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空を取り戻す者 犬柿りょーじ @persimmon2010

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