人間コントローラー
加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】
AC社より、〈しっとり足泥々〉発売!
電子薄板から、コマーシャルが飛んでくる。
「あなたの微笑みに、
人々の間で、青い歯磨き粉——ブルートゥースペーストがファッション的に大流行。
微笑みの
地球の青海が、人々の青歯のせいで染まっているのかと、錯覚するほどに……
が、青の混沌が渦巻いて、しばらく。
おかしなことに人々は、自我と意思とを、失い始めた。
「左! ここで左に曲がりたいのに……曲がれない! 左!
「本当は優しくしたいのに……つい怒ってしまう! コラコラ! ばかばか! 叱り! 叱責! 美! 永!」
人々は、思うように動くこと、思うように考えること、感じることが、困難になっていた。
が、いつ何時も、
異常事態の中、いつも通りに動ける者たちがいた。
彼らは、〈青い歯磨き粉——ブルートゥースペースト〉非
つまりは、自我と意思との喪失は、〈青い歯磨き粉——ブルートゥースペースト〉のせいだったのだ。
「〈青い歯磨き粉——ブルートゥースペースト〉
摂取者たちは、藁にもすがる思いで、それを求めた。
「それは本当か! ぜひこの苦しみを治してくれ! でもまた毒薬詐欺にひっかかりたくないから、きちんと成分や仕組みを知った上で、使うかどうかを判断したい!」
摂取者の一人が、なんとか己を制御し、懇願。
「〈青歯白化丸薬——ブルートゥース・ホワイトニングドラッグ〉は、幻の白龍——〈シューティング・ク工ンサワードラグーン〉の生き血を大量配合しています。そのキレート作用により、自我と意思喪失の原因物質——つまり毒だけを、選択的に排出できます。この
「ま、幻の龍、か。突飛な話だが、他に手段はない。ぜひそれを寄越してくれ! いや、だがその前に、もう一つ知りたいことがある。だいいち……どうしてこんな現象が!? 治療薬が作れるってことは、この異常のメカニズムも、既に解明済み、というだよな?」
「はい、もちろん。説明しましょう、実は〈青い歯磨き粉——ブルートゥースペースト〉というのは……」
なんと人々の体は、〈青い歯磨き粉——ブルートゥースペースト〉により、
製造元、MACs社へと接続・監視・制御されていたのだ!!
「この
「わけがわからなすぎる……。その、〈ジクサ・クリエイタ〉というのは、生物なのか?」
「いえ、MACs社製造の、人工物です」
「ならどうやって、我々の体の中で、動いているんだ? 動くなら、電池というかバッテリーというか、何せよ動力源がいるだろう?」
「ケータイキャリア回線です」
「は? ケータイ? 回線? 何をふざけたことを言っとるんだ……いや、ここは一旦心を落ち着けて……話を、聞かせてくれ」
「第N世代・第O世代キャリア回線、あとウィーフィー。〈ジクサ・クリエイタ〉は、それらギガヘルツレベル周波数帯の電磁波によって
「そうなのか…………なんて、気味の悪い!!」
「ええ、本当にそう思います。脳神経回路に侵入した〈ジクサ・クリエイタ〉は強固な骨格のようなものを持っていますので、通常の免疫システムではほとんど排除されませんが、〈シューティング・ク工ンサワードラグーン〉の生き血由来のこの、〈青歯白化丸薬——ブルートゥース・ホワイトニングドラッグ〉を飲み続ければ、希望はあります!」
「わかった。でもそれ、お高いんでしょう?」
「いえ、そうでもありません。一キロあたり数百クレジットです。一日数千ミリグラム、多くても一万ミリグラムで済みますし」
「それは助かる! 安さが気になるところではあるが……」
「そこも心配いりませんよ。安さの秘密は……クローン技術です。
摂取者たちは、解毒を開始した。
どうなる、人類……
人間コントローラー 加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】 @sousakukagakura
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます