美しい描写力と、それによって描かれる栞の話。あなたもきっと涙する。
- ★★★ Excellent!!!
癌で亡くなってしまったもう会えない父、残された段ボール。そして、そこに詰められたミステリー本。
会ったときに話をするために父が読んでいた、それだけでももう泣きそうなのに、一冊ごとに挟まれた栞なんて、もう泣くしかない。
もう父に会って話すことはできない、だけど、今からでも、栞を裏返してつながることができる。
主人公の小さな行動などが細かく描写されていて、物語の世界に入り込んだみたいでした。いい短編でした。