第8話 カルタゴVSローマfrom日本

 人には、絶対【譲れぬもの】がある。

 国。強さ。矜恃。金。理由は様々だろう。

 そして、そこに熱きプライド、若しくは譲れぬ「意思」が混ざることによって生まれるのが、戦である。

 これはどの国の人類学者でも、歴史学者でも、社会学者でも口を揃えていう。

「この国の地を踏む者、全ての者よ。必ず【この戦】は避けて通れぬ宿命運命だと、心得よ」


 2025年、某日。

「じゃあかーら!!男はだーまって【タケノコ】じゃろうが!!!」

「黙れ!【タケノコ】なんぞ、一時期のではないか!!それに比べて、見よ!!この【日本のキノコ】の種類の多さを!我が国ローマでもこんなに種類は無いっ!!」


 だが二人の元に集いし同士達のvipperという名の兵達目は。

「早くあの話を【どっからでもいい】、触れてこいよ」と、血走っている。


 しばらく睨み合い、その火蓋が切られた。


「はいでた!!のあるある!!【きのこ】の種類は沢山あるもーんってやつ!!そもそも、【きのこの山】は【きのこの山】じゃろうがい!!ではじゃなかろう!!」

「はいでました、の毎回ギャンギャンと吠えるだけの攻撃!アレのどこがいいのか、私には理解しかねる!!ただ、茶色いだけでまんま【たけのこ】ではないか!!そもそも野菜の【タケノコ】もにょきにょきとタイミングで生えて

食べ頃ポケットマネーで山買ってきて自然に生えていたのを食いたかったんや何が悪いんやレベルの頭悪い発想を外したら、ただの植物になるとか、最早理不尽日本人に喧嘩売ってるレベルだ!!」


 これは【vipper伝説スレ。世界を巻き込んだ大戦争をおしえたる】という、スレでお祭り騒ぎになったスレである。


 かつて、一人の男がいた。

 男の名前はハンニバル・バルカ。

 四国から破の勢いで西日本全県下【たけのこの里を守る党】を発足、貴人街ローマ人みたいな高級街だから、そうだしばきたおそうとハンニバルさんが勝手に認識しただけが蔓延る神戸、三宮、北九州すらも小一時間で平伏させる辣腕を発揮しにょきにょき進撃の如くタケノコの里を推しまくったカルタゴの65歳児な爺ちゃんと、成長し遂に【きのこの山】の本拠地が足元、「富士山」まで「その異名」は、既に来ていた。


 誰もが、あの山の登頂は無理だと言った。

 静岡のタケノコの里勢と、山梨のタケノコの里勢が立ちはだかるからだ。


「山梨から見える富士山が綺麗な、【山梨タケノコの里】勢力、静岡はうなぎパイでも食っとけよ組」

VS

「静岡から見える富士山が明らかに綺麗だろうがといいたい【静岡タケノコの里】勢力、山梨は静岡より田舎者だから葡萄でも食っとけや組」

 と、かの伝説部族、合言葉は「鎌倉武士」に匹敵する程の【県抗争】により、他県の【たけのこの里】勢力すら恐れ【箱根山】に迂回ルートを作る始末であった。

 無論、ハンニバルはそのルートをも当然把握していたが止めていた。憎き【きのこの山】勢力が先に制圧していたからである。


「だからこそじゃ。だからこそなのじゃ!【地理に詳しい者】の力が必要なのじゃ!【タケノコ勢】の皆の者よ!このままでよいのか?!あの【きのこの山の奴ら】から、ただ、【にょきにょきと生え散らかすだけだ】と、【罵倒された日々】を思い出すのじゃ!!」


 タケノコの里勢力は一気に士気を挙げた。

 思い出したのだ。

「自分達だって、CM出たかった!!あとタケノコだってご飯に合うんよ!!じゃあ【炊き込みご飯たべるなよ!?】って言ってやるー!!!」

「【キノコ】は確かに種類が多い。何なら一時期CMで我が物顔で闊歩し、我々タケノコ勢を愚弄していた!!舐めるのもここまでだ!!」

「粉もん族舐めんといてほしいわ、ホンマ。これから【東京湾】キライやわ~。多分【味噌も赤】じゃないと、キレ散らかしてくるんやろうなあ~」

「せやねえ、ふっ。ホンマ嫌やわあ、東京心臓制したぐらいで【国民代表で~す】みたいなヅラ、するの止めてほしいわあ」


 一気に勢いづいたタケノコ勢!

 何なら一部が東京を滅茶苦茶ディスりまくっている!

 何があった東京!?というのも、東京が関西に「なにか我々しましたか?(すっとぼけ)レベル」で普段から何かにつけて色々と【東京方面が】マウントしまくるので、【関西のタケノコの里勢力】がここぞとばかりに、一致団結したのだ!!


【vipper関西age陣営】による【関東sage陣営】の団結レベルは早い!!本当に早い!!

 下手したら、第二次大阪夏の陣でも発生するんじゃないかの団結レベル!!かの真田幸村もビックリするレベル!

 そうこうして、ハンニバルの指示により、夜中にこっそりと箱根山の【きのこの山勢力】をしばきたおし、一気に「東京」に入り込んだ。


【東京】

 キノコの山勢の本拠地、東京・霞ヶ浦。

 まさか、ここまで「【タケノコの里】の勢力が来ようとは!富士山を奴らはどの様に制圧したんだ!!」

 コテハンネーム・グラディウス・ニーキが慌てたように書き込む。

「いや、まだ策はある。そもそも奴らは何処から来たんだ!!!」

「はっ、何でも西から来たそうです!」

「関西……!?!」


 【きのこの山】敵陣総大将、スキピオ・アフリカヌスは落ち着いて彼に返事即レスを返す。


 コテハン・ファビュウス・ネームニキの考案した【期間限定のたけのこの里&通常のたけのこの里】発売日を引き伸ばす超どうでもいい小さいクレームつけるだけの悪質極まりないレベルでお客様相談室に電話する馬鹿作戦大作戦により、奴らの「腹ペコと疲労度」は溜まっている!!


 なんて恐ろしい策!

 最初にその作戦を聞いた時私達、きのこの山勢力は全身ガタガタと歯をならして震えたものだ!!

【きのこの山】が食べれないのだからな!!!


 馬鹿め!!【たけのこの里】は【たけのこの里】しか食べないからそうなる!!

 

【きのこの山】勢力たる我らは我先にと、【むくむくむくむく】と勢力を拡大し、【たけのこの里】の奴らを【チョコcodeトリュフofホーシ】で蹴散らしてながら、北海道方面から一気に南下!!

 今や都心と我らが海たる「東京湾」と「ででにー・らんど」、「任◯◯本社様」すらをも先に制圧しているのだよ!!そう!トリュフをお出しして!


【東京】は【キノコの山】に白旗をあげ、我々を指示成功した成績もある!!

 つまり、富士山を越えたところで「貴様」の全盛期に誰も驚かない!!!そう!誰も!!


 何故なら、ここから先は我々【キノコの山】の勢力範囲なのだよ!!


 これは、語り継がれる伝説スレの物語である!!

【日本の諸君よ!初老な爺二人に教えてくれ!!日本二大勢力◯◯派VS◯◯派ってなんぞや!?】と、書き込んで始まった「古代の猛将2人」が参戦vipperスレ民として書き込みスレ立てしたことで始まった関ヶ原の戦いvipper内で毎年沸き起こる食に関しては妥協を許さないのスレ民達による仁義なき大乱闘


 それを人は市民大闘争戦国時代か鎌倉時代並みに逆戻りしたんかレベルで毎年言い合いしてるスレ民達の熱き戦いという。

 そこに参加したハンニバル、スキピオが参加した事で更に加速した熱き武士達vipper民によるスレ立ての【壮大な戦い】の幕開けが今、火蓋を切って始まった!!



 ー次回に続く!!ー



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ハンニバルさんと大スキピオさんが、ただひたすら日本で生活してる「だけ」のお話 こだいじん @yachiru-regurusu

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