本編

いまレイカは地下牢の前にいる。 幽閉されているのは、「ときプリ」の主人公フィオナに加え、冒険者時代にレイカをパーティーから追放した元パーティー・メンバーたち。


もう今さら彼らに言いたいことなど特にないが、これを言わねば条件を満たせない。 レイカはひとつ溜息をつくと義務感丸出しで面倒くさそうに、あのセリフを口にする。


「ざまぁ」(*6 クリア)


「くやしいっ!」「追放して悪かった」「レイカさま、ご勘弁を」「くっ」「殺せっ」


悔しがったり反省したりする檻の中の面々。


「たっぷり悔しがったり反省したりしたようね、オホホホホホ。 これで読者も十分満足したことでしょう。 いえ、これで満足しないなら読者とは言えないわ。 なんてったって全てのキーワードが、あっ、モフモフがまだだったわね。 モフモフも絶対に外せない人気キーワードよ。 誰か、モフモフをここへ」


レイカの命令は速やかに実行され、彼女の目の前にモフモフとした生き物が運ばれてきた。


「よろしい。 じゃあ今からモフモフするから堪能しなさい。 そ~れ、モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ(*7 クリア)モッフモッフ。 ふぃ~、これぐらいでいいかしら?」


「まだ足りない? 仕方ないわね、そーれモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフモッフ。 決してコピペなんかじゃないわ。 全部手打ちよ。 1文字ずつ真心を込めて打ちました」


レイカはときどき嘘をつくので注意が必要だ。


「さて、ざまぁの儀は済んだし、モフモフも無事終了したし、婚約破棄もあったし、悪役令嬢も登場したし、あっそうそう、パーティーも追放されたし、あんたたちもう十分満足したでしょ?」


レイカは誰にともなくそう言うと、フィオナと元パーティー・メンバーたちを地下牢から解放した。


「あなたたちも、いい迷惑だったわね」


レイカはグレンデール王国の支配者の座を王に返還すと、第三王子を小脇に抱え、スローライフ(*8 クリア)を求めて何処いずこへともなく姿を消した。

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パーティーを追放された(*1) 悪役令嬢(*2)が 婚約破棄(*3)されたが チート(*4)で 最強(*5)になって モフモフ(*7)して ザマァする(*6) スローライフ(*8)な 話 好きな言葉はタナボタ @fenestra2

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