第8話 仲介手数料は頂いておりません

 私はとある国立大学の敷地にある研究施設の事務補佐員(パート)です。

 事務員としての仕事のひとつは、消耗品の発注、受け取り、検収そしてそれらの書類を経理に送る。

 そしてもう一つ。

 施設関係者の出張報告、経費の精算申請です。

 いずれも、経理へ提出する書類の作成です。

 経理と言っても、各担当が細かく振り分けられていて、例えば物品購入の中でも、資産台帳に載せるような高額品担当、消耗品担当、灯油やガソリンなどの燃料担当、郵便や宅配担当、、、というように覚えきれないほど。

 そしてさらに複雑化させる原因は、年内での配置換えが恒常的であること。

 担当者あてに送る書類は、これが原因で迷子になります。

 ちなみに担当者一覧の更新は気まぐれな為に、役に立たない。

 配置超え前に挨拶もなく、知らぬ間に担当者が2回、3回変わっていることに気が付かないことも通常範囲内。

 コミュニケーションどこいった?


 担当だと思って内線をかければ

『私は担当じゃないので』と言って切ってしまう。

 次の担当は、誰なの?!

 てか、内線つないでよ!!

 困っているのわかってないの?!

 という有り様で、時間が無駄に経過します。

 仕方なしに全然関係ない部署の知り合いに電話をかけて

『もしご存知でしたら、、、』と尋ねる。

 この人の時間も無駄にしてしまい、大変恐縮ですよ。

 コミュニケーションどこにいるの?返事して。


 私がそうなら、別の人も同様で話しやすい人(教えてくれそうな人)に、無関係な部署から私のもとに問い合わせがきます。

 持ちつ持たれつ。

 コミュニケーション大切!


 そんなこんなで、勤続年月が経てば経つほどパソコンマウスをクリックする数より、電話で話す数が増える。

 キーボードで打つ文字量より、話す会話量のほうが多くなる。

 事務業務内容の8割以上が、誰かとの会話となる。

 苺山先生と古貝さんのように、直接やりとりできない人たちの仲介人となることも多々あり。

 業務に支障きたしすぎでしょ、正職員さん!

 私は事務補佐員(パート)です。

 正職員同士の仲介(仲裁)は業務内容ではありませんので困ります!

 

(第8話 終)

 

 



 

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事務補佐員ですので困ります 山上 みのり @minoriyama

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