第22話・結末は悲惨で残酷…
どんな会話をしているなんて誰も知らない…第三者から見たら幸せそうに微笑みながら、会話を楽しんでいる親子に見えたかもしれないだろう。こんな、のどかな湖の見える介護施設のテラス‥人生最終ピリオドが打たれる事に成るとは…誰が予想しただろうか?
受け留めながら真紀の膝掛けをそっと、その人の手を包むかのように真紀は最後の力を振り絞って、静かに伝えた。『絆の想い全て私にぶつけて…全て受け留めるから…ごめんね。お母さん。…ありがとう。お母さん。』と言いながら涙を流しながら軽く頷いた。
何とも言えない感情の中で、今まで押し殺していた感情を重ね合わせながら
ナイフを握った手に力を込めた。
何もなかったかのように、介護付有料センターを後にした忍はその足で
警察に行き、先ほどした事を告げそのままお世話になる事になった。
・黒枝真紀(45歳)…刺殺。
・森田忍(66歳)‥‥真紀殺害したのち自首。
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数十年後••••春
刑期を終えた彼女は、誰も迎えに来るはずも無く独り空を見上げた。
空に向かって息を吐いた。
彼女が握り締めていた新聞紙に包まれた、2枚の写真とあの時の手紙一通を胸に…
末期の癌で全身の転移で治療は出来ず、森田忍(80歳)。
今は空き家になっている自分の母親の実家・斉藤家へ。
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【忍の子供…絆ちゃんは、私達が育てているから安心して下さい。
この手紙の事はお父さん知らないから‥‥
でも、私も一人娘を持つ親として、想いもあったから手紙に託しました。
身体ご自愛ください。
母・斉藤のり子より。】
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我が家 佐藤理恵 @snow9-rm216
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