いつか起こる？　生徒個人の学習状況がAIに管理される学園にて。

　現実世界でもPCやAIが学校の授業に次々と導入されている時代。そこにひとつの警鐘を鳴らすのが本作だ。同じような危惧は、かの映画ターミネーターをはじめとしていくつも発されてはきたが、本作はずっとリアルで身近で、「自分や子どもの学校でこんなことが起きたら…」とゾッとくる一作だ（ターミネーターはだいぶ古いのだが）。とはいえそこは学園もの、生徒たちの微妙で繊細な感情や、仲良しと思っていた相手との食い違い、しっっっっっかりとかぶった猫、絶対やったらアカンことに授業中から没頭する少年（注：おかしな意味じゃなくてよ♡）、空回り気味熱血教師、などなど、ツボがおさえて描かれているので、コメディタッチの学園サスペンスとして楽しめる。
　人手不足でAIに頼ることは今後避けられないとしても、生身の人間と向き合うことを怠っちゃイカンよなあ。…久しぶりに、友人に会いに行こうかな。