夏至を告ぐ

押見げばげば

夏至を告ぐ

サンプルのフォーク浮きたる雨水かな

啓蟄のトルソに乳首なかりけり

清明といふ真四角の子山羊の眸

黒板に双曲線のあと穀雨

小満の耳下腺に海ありぬべし

老犬の片脚あげて夏至を告ぐ

縞馬の縞混み合うてをり大暑

研ぎ汁に透くる指先けさの秋

上履きの底なる処暑の石鳴らす

封緘に寒露の月のにほひかな

霜降や母指に朱肉のよく馴染み

小雪のほとけに睫毛ありにけり

大雪や猫飼ふために古書を売り

吸ひ殻に入る小寒の折れ目かな

大寒のカーソル消えて御機嫌よう

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夏至を告ぐ 押見げばげば @gebageba0524

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