神秘的なアイドルの、等身大より一回り大きな悩み

 これは、島のアイドルと言われている小学生の双子と、都会から移住してきた音楽の先生のお話です。

 まず、「島のアイドル」というのが良い切り口です。
 ホラーやサバイバルものでもそうですが、島を舞台にすることで非日常性がぐんと上がります。
 この作品においては、双子である二人の神秘性を高くし、「アイドル」に説得力を持たせています。

 そして、小学生という設定も効いています。
 まだ自分たちの力だけでは成し遂げられることが少ない時期。
 だからこそ、この作品で立ちふさがる大きな「壁」がより強固なものに感じられます。

 都会から移住してきた音楽の先生は主人公なのですが、この設定も大事になります。
 この作品の鍵となる要素といってもいいでしょう。

 万人向けの作品です。ぜひ、ご一読を!