8. 登場人物

◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 登場人物の概要

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 白花ユニバースでは、白ノ宮の巫女、銀狼衆の侍をはじめ、さまざまな人物たちによる群像劇が、時代を超えて展開される。



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 蓮二れんじ

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花冥幻譚、白花ノ剣、白花ノ幽姫、白花銀狼譚】

 かつて瘴魔退治専門の侍集団にいた青年。沙耶の監視と護衛を兼ねて、西の地へ向かうことになる。巫女たちには深い不信と恨みがある。


「瘴魔は、浄めるんじゃねえ。叩っ斬るもんよ……」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 沙耶さや

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花冥幻譚、白花ノ剣】

 水奈弥ノ神と縁を結んだ三位巫女。瘴気を体に吸収し、心身を削り浄化する、霊水の力を授かった。西の地に生贄として赴く。


「瘴気は、元々は想いでありますゆえ。――人や、あるいは人ならぬものたちの、浮かばれぬ想いが、溜まったものなのです」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 雪凪ゆきな

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花冥幻譚、白花ノ剣】

 烈賀王と縁を結んだ一位巫女。馬稚国では武神とみなされているが、その力は謎に包まれている。


「そなたは……。西のはての地である日暮ノ峡に赴き、瘴気を抑えるための人柱と相なるのです」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 縫衣ぬい

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、白花ノ幽姫】

 銀狼衆に所属する少女剣士で、白柄の刀を使う。幼き日の『盟約』により、左手に女の魔性が宿る。

 亡き実父母の思い出の詰まった、白花糖という干菓子に憧れている。親族を盥回しにされる中で、自我と『欲望』を捨てた。


「わたしは……! 九慈郎様のように、戦いたい。もっと、強く…………」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 九慈郎くじろう

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、白花銀狼譚】

 蓮二や縫衣の師である銀狼衆の老剣士。


「まだ重心が、浮いちまってるなァ。地に足を張るんだ。木のように。――な、人間てな、そういうもんだ」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 せつ

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、他】

 老人の頭に大鷲の体を持つ怪鳥。甘い菓子が大好き。


「ゲッゲッゲッ……。ひい様ァァ、参りますぞォ!」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 天魔王てんまおう

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、他】

 神代の時代より存在し、三毒の魔女を創造した魔性。長い銀髪に、浅黒い体には蛇の形のあざが這う。



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 蒼玉そうぎょく

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、他】

 神代の時代に造られた、人間の悪徳たる三毒(欲望、怒り、愚かさ)を象徴する三姉妹。

 その三毒の魔女の長女で、『欲望』を司る。見た目はすらりとしたおとなしい女性だが、実はおそろしく欲深い。鳥を眷属とする。

 宝具は「鳳嵐鈴」で、すべてを飲み込む黒い竜巻を生じさせる。

 終わらぬ貧困と渇望が支配する世界を求める。


「わたしと共にいれば、与えよう。奪われてきたものを。諦めてきたものを……」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 紅華こうか

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、他】

 三毒の魔女の次女で、『瞋恚しんに』を司る。蓬髪豊満な怪女。長虫(蛇)が眷属。

 人間が争い憎しみ合うのを見るのがなによりの娯楽。

 宝具は「獄炎杖」で、呪われた大炎を生じさせる。怒りを霊気に変えて摂取する。

 絶えることなき、佳き戦いの世界を求めている。

 丹綺国の魔性の女王に君臨している。


「よい。怒りの炎が、燃えてきたのう。心地よい熱が!」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 白蘭はくらん

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ剣、他】

 三毒の魔女の三女で、『愚昧ぐまい』を司る。桃色の小袖におかっぱの、あどけない童女に見える。千歳という大きな猪を眷属とする。

 人間がおどろいて混乱するのを見るのが大好き。

 宝具は「花乱笛」で、人間を幻惑し狂わせる呪いを発する。混乱を霊気に変えて摂取する。

 あくなき狂瀾と愉悦の世界を求めている。


「まだまだ、足りないよっ! もっと、とびっきり、楽しくしなくっちゃ……」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 未命みめい

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ幽姫】

 白ノ宮の四位巫女の少女。霊受の際に『謎の魔性』と繋がったことで、血の渇きに目覚め、血を求めるようになる。

 生まれ持った『神との感応能力』のせいで運命に翻弄される。


「もうさ、終わりにしなきゃ。――だめなんだよ。理久……。あなたのために……」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 理久りく

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ幽姫】

 馬稚国から白ノ宮に派遣された守護の兵で、天清流の『正しき』剣術に誇りを持つ青年。心の奥底に弱さとずるさがあり、その影を断とうともがく。

 血の渇きに苦しむ未命と出会い、血を与えるようになる。


「俺は、夜ごとに、渇いていく感じがする。――未命。もっと、俺たちは、深く…………」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 緋奈ひな

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花ノ幽姫】

 未命の友ともいえる若き四位巫女。童顔の優しげな少女。


「ふふ、隠さなくたっていいのに。――思いつめるのは、よくないよ。ね、とにかくさ。何かあったら、相談してよね」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 鶫水つぐみ

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花銀狼譚】

 元巫女で、銀狼衆・あざみ班に所属する少女。生存2年。

 かつて主神の、日月ノ長神を霊受し、予知の力を授かるが、代わりに視力を失ってゆく。五貝銅貨の穴から未来を垣間見る。武器は刀。


「視れば地獄、視ざるも地獄。どうせなら、わたしは視るよ。ね、蓮二」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 黄泉丸よみまる

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花銀狼譚】

 銀狼衆の生存12年の男で、薊班のかなめ役。長髪の長刀使い。

 表向きは馬稚国の都で『薊屋』という宿を営む。


「薊班の次の任務だ。しかと聞け」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 奈義なぎ

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花銀狼譚】

 薊班のひとりで、おかっぱの白髪。一度死んだことがあるらしく、そのせいか瘴魔に見つからない。武器は釘。


「教えてよ、蓮二。僕が生きる、その意味をさ」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 静迦しずか

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花銀狼譚】

 薊班のひとりで、青みかかった長髪の美青年の弓使い。普段は温厚だが怒らせると危険。


「蓮二、私が援護する。瘴魔を近づけないでくれ」



◯ ☾ - - - - - - - - - - - - - - - -

 伊月いつき

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

【白花銀狼譚】

 薊班のリーダー格。没落した武家の後継ぎ。壮健な外見と態度とは裏腹に、繊細な面もある。武器は槍と刀。


「よし、行くぜ薊班、死ぬんじゃねえぞ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

白花ユニバース設定資料集 -白花ノ霊譜- 浅里絋太 @kou_sh

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る