第4話
そうして、9年後と現代を行き来しているとあっという間に1週間という時間は過ぎていた。
「起きなさい!」
(母の声にそろそろ怒りがこもってきたような気がするが気のせいだろうか?)
「はいはい、分かったから」
そうして、いつも道理学校に行く準備をしていると……。
「おい、海星今日宿泊学習だろ。なんでそんな普通の学校に行く準備してるんだ」
(あ、そうか疲れて忘れてったが今日は、宿泊学習だったのか)
「ありがとう」
「今日は父さんも一緒に家を出ようかな」
「今日は午前勤務だからな」
「ふーん」
(なぜか今日は嫌な予感がする)
そんな気持ちを胸にとどめておきながら学校に登校した。
「さあさあ、今日は待ちに待った宿泊学習だ」
「「イエーイ」」
「はい、それじゃあ早速バスに乗り込んでもらう」
そうして、バスに乗ると一回嘔吐をしそのまま寝てしまった。
「おーい、着いたぞー」
「はい」
そうして、バスを降りると高級ホテルが目の前にあった。
「ほんとに公立か?」
「口から出てるぞ」
先生が横からひっそりと声をかけてきた。
「ひっ」
「そんなに驚くなよ先生ショックだぞ」
「何やってるんですか?」
「お前が遅いから、見に来た。みんなお前待ちだ」
「どうして、それを早く言わないんですか」
「それを言ったら早く動くのか?」
「いや、動くでしょ普通」
「うむ、そうなのか」
(本当に大丈夫か?)
こんな会話をしていると大広間に着いた。
「すみません、遅れました」
「おいおい遅いぞー」
「ごめんごめん。ちょっとバス酔いがひどくて」
「確かに吐いてたもんな」
「それじゃあクラスで決めた班でバーベキューを行ってくれ。ただし食材は、現地調達とする」
「え?」
「どういうことですか?」
「入学3日目に説明しただろ。この森を持ってる人の許可を得て、年中食べ物を栽培している。だから、それを取ってこい。異論は認めん。バーベキュー時間は3時間。そのあとにレクリエーションを5時間ぶっ通しコースだからちゃんと食べろよ」
「「はーい」」
(急に気分が落ちた気がする)
そうして食材集めをしていると……。
「おおーすごいぞ松茸がある」
そんな集めをしていると……。
「すみません、佐藤先生ちょっとこっちに来てもらってもいいですか?」
「はい…………。えーーー!。それは本人に言いましたか?」
「いいえ、まだです。佐藤先生の口から言ってもらえると嬉しいんですが……」
「そんなのいえるわけないでしょ」
(教頭先生と佐藤先生が何か話し合ってるな…………)
「おーい、中瀬。ちょっとこっちに来てもらえるか?」
「はーい。今行きます」
そうして、先生のもとに行く。
先生は目に涙を浮かべながらこう言った。
「お前の父親が亡くなった」
「は……?」
「お前が混乱するのもわかるだからもうタクシーでもうお父さんのもとに行ってやれ」
「待ってくださいそんなわけ……」
「いいから行け、タクシーは呼んである」
「だから何を……」
「一番つらいのはお前だと思うだけれど今は家族の時間を過ごせ」
「はい……」
「〇〇病院までお願い……」
ここからはあまり覚えていない。
(もしかしたら、これは全部嘘なんじゃないかと思ってします。そうであってほしかった)
気が付けば目の前には顔に布をかぶせられた父とその前で泣き崩れる母がいた。
「ああ……あああああ」
「旦那さんはよくやってくれました。最後に小さい子を助けてそのまま……」
隣に立っていた警察官も泣いていた。
(小さいころお父さんは死ぬときは誰かを助けたいと言っていた)
「よかったねお父さん。よかったじゃん最後に誰かのヒーローになれたじゃん」
気が付けば部屋にいた全員が涙を流していた。
こうしていろいろな作業を済ませて家に帰宅した。
だが本当の悲劇はここからだった……
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いつも僕の前には君がいた せいや KKG所属 @seiyatouya
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