叙情詩

色街アゲハ

春になったら

 春になったら 芳しい 暖かな風を送りましょう。


 何時かあなたが 凍える私を 温かく 包み込んでくれたように。




 夏になったら 海へ行きましょう。


 果ての無い大海原 何処までも続く大空


 そんな広い世界の下で 小さく縮んだ私達


 子供みたいに 思う様はしゃいで回りましょう。



 

 秋になったら 連れ立って 落ち葉舞い散る道の上を


 手を携えて歩きましょう。


 いろんな色の葉の衣装を 目に付く端から身に纏いながら。



 

 冬になったら 身を寄せ合って 何時か来る春を待ちましょう。


 何時か大きく咲く事を願って 寒さの中に固く縮こまる花芽のように。




                      終


 

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叙情詩 色街アゲハ @iromatiageha

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