本当にあった怖い話レベルのリアリティ

まずはこの文章自体から香る異国情緒を味わってほしい。本当にその場を主人公と共に歩いているかのような気持ちになる。

出会った女の様子もリアル。異国の人との独特の距離感。親日家がこちらに踏み込んでくれるあの愛嬌とは全く違う、交渉というか契約というか。友好まではいかないが情がないわけではない。一本の綱で繋がれたように感じた。

後半、彼は村に馴染み、彼女への思いを反芻する。それは単にその村が好きだからか?彼女の肉体が魅力的だったからか?取り込まれていく彼は本当に彼の話なのか?私たちも実は知らないうちに取り込まれているのかもしれない。

異なる世界だったにも関わらず、境目がなくなっていく描き方が素晴らしかったです。