第25話 箱根・竹ノ下、そして青野原へ
ケンシロウとシン、二つの拳が戦場で火花を散らす中、戦局は大きく動き始めていた。足利尊氏は、二人の圧倒的な力に警戒を強めつつも、その力を利用しようと画策する。一方、新田義貞は、二人に密かに接触を試み、味方につけようとしていた。
戦いは激しさを増し、多くの命が失われていく中で、ケンシロウは戦乱で苦しむ人々を救い、シンは己の力を試していた。二人の戦いは、やがて戦局を大きく左右することになる。
箱根・竹ノ下の戦いは、足利軍の勝利に終わった。しかし、ケンシロウとシンの出現は、戦局に大きな影響を与え、両軍は膠着状態に陥る。その中で、後醍醐天皇は、北畠顕家と楠木正成に新たな命を下す。
「足利尊氏を討ち、建武の新政を立て直すのだ!」
北畠顕家は、奥州から兵を率いて上洛を目指し、楠木正成は、河内から足利軍を牽制する。そして、ケンシロウとシンは、それぞれの思惑を胸に、北畠軍に合流する。
建武3年(1336年)、北畠軍は美濃国青野原に到達し、足利軍との決戦に臨む。青野原の戦いは、南北朝時代の趨勢を決定づける重要な戦いとなる。
戦場に立ったケンシロウは、戦乱で荒廃した大地と、そこに生きる人々の悲しみを感じていた。
「この戦、必ず終わらせる!」
ケンシロウは、北斗神拳の奥義を解放し、足利軍の兵士たちを圧倒していく。シンの南斗聖拳もまた、その切れ味を増し、敵兵を次々と葬り去っていく。
北畠顕家は、二人の圧倒的な力に驚きつつも、彼らを信頼し、共に戦う。楠木正成もまた、ゲリラ戦術で足利軍を翻弄し、北畠軍を支援する。
青野原の戦いは、激戦となった。足利軍もまた、精鋭を投入し、北畠軍に立ち向かう。しかし、ケンシロウとシンの力は、戦局を大きく変え、北畠軍は徐々に優勢となっていく。
戦いの最中、ケンシロウは、足利尊氏と対峙する。
「貴様が、この戦乱の元凶か!」
ケンシロウは、怒りを込めて叫ぶ。
「我は、天下を治めるために戦っているのだ!」
足利尊氏は、正当性を主張する。
二人の拳が激突し、衝撃波が戦場を駆け抜ける。その時、シンは、足利軍の背後から奇襲を仕掛け、混乱を引き起こす。
ケンシロウとシンの連携により、足利軍は総崩れとなり、足利尊氏は敗走する。青野原の戦いは、北畠軍の勝利に終わり、建武の新政は再び勢いを取り戻す。
しかし、戦いはまだ終わらない。足利尊氏は、再起を期して兵を集め、新たな戦いが始まろうとしていた。そして、ケンシロウとシンは、それぞれの宿命を背負い、さらなる戦いへと身を投じていく。
南北朝リヴァイヴァル 鷹山トシキ @1982
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