転生魔女

道端 月

第1話 魔女、転生しました

 目をあけると見慣れない白い天井が見えた。耳には鳥の声と聞きなれない何かの音が同時に入ってくる。なにもかも私の記憶にはない。ここはどこなのだろう。そこまで考えて、私はふと思い出した。「ああ、私、転生したんだ。」と。


 ベッド(らしきもの)の上で目を覚ますまで、私は別世界にいた。こことは違う世界。みんな魔法が使えて、魔物との戦が絶えない世界だ。私は王都で勤務する魔法使いだった。自分でいうのもなんだが…私は天才だった。魔法使いを見かけることすらほぼないような田舎の生まれながら、膨大な量の魔力を持っていて才能もあった。その才能が見込まれて私は王都に迎え入れられた。働き始めてからはドラゴンを倒したり、厄介な呪いを解いたり…まあ結構貢献したんじゃないかと個人的には思っている。


 そんな私の最期は実にあっけないものだった。不健康な生活がたたって死亡。我ながらあまりにも悲しすぎる死因じゃないかと思う。しかしそれからが大変だった…らしい。


 私の死亡は、死後3日ほど経ってから気づかれた。というのも、私はコミュニケーションがとても苦手でほぼ引きこもっていたからである。引きこもりながらでも使える、魔法ってすばらしい。が、今回はそれが良くない結果を招いてしまったみたいだ。かなり強い魔法使いであった私の死によって色々な計画が狂ったらしい。我が国の戦力減少が他国に気づかれたら攻められるおそれもあるし、魔物もいつ襲ってくるかわからない。困った我が国の国王たちは私をなんとか生き返らせようと走り回っているらしい。


 もちろん、ここまでの話は私が直接知っているものではない。転生時には神様にあうでしょ?その時に聞いたのだ。そして私の死は神様にとっても嬉しくないことだったらしい。


神様曰く、

 「あなたの死は世界の均衡を大きく乱しました。あなたには生き返っていただきたい。しかしこの世界のルールとして死者の蘇生はできないことになっています。なので、別の世界から違う魂を連れてきます。」


私としては、「はいそうですか…お好きにどうぞ、では私は成仏しますね。」というテンション感だったのだが、

「しかし、それにも問題があってですね。あなたの身体にあう魂の持ち主がチキュウの二ホンの人物だったのです。そこの神とは大昔に【うちの魂持ってくのはおkだけど、適当な人と交換でよろー】という約束をしておりまして…。」と言われてしまったのだ。


「えっと、つまり…?」

「はい、あなたにも転生していただきます。」

この神様の一言で私はチキュウに送られた。



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転生魔女 道端 月 @pbmr_123

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