End

「みっくん、ヤケ酒?」


「…20年好きな女の結婚式なんて、行くもんじゃねえな。マジで」


「みっくんのMはマゾのMだもんね〜」


「黙っとけや猫かぶり女」


「ひどーい、ユイは可愛い自分でいるだけだよ?」




 もっと容量よく生きなきゃ。

 唯は酔いつぶれる光希を冷めた目で見る。


 本心を見せすぎるのは良くない。でも、見せすぎないのも良くない。目の前の男を見てると実感するが、時にはバカ正直に生きないと、取り返しのつかない事になるらしい。


 例えば。好きな女の男の影に焦り、どーでもいい女を好きだと言ってみるとか。

 例えば。好きな男の恋愛成就のために好きでもない男と結婚するとか。


 互いに一言、あなたが好きだと口にしてれば良かったのに。なんて。もう手遅れだけど。

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彼方を望む 由羽 @kiho_02

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