『異世界』の、何たるかを見せ付ける圧巻。

異世界転生…これはパラレルワールドを
何度も繰り返して、少しずつ『解』に
ズレが生じて行く…。まるで人工知能の
生成の過程の様な、神の領域である。
作者の過去の作品で、北欧神話を基にした
ものがあるのだが『神話』自体がもう既に
『異世界』を意味している。
 ジャンルとしての『異世界モノ』は、
実はよくわからないのだが、現在に於ける
『今』を甘受するのではなく、幾つもの
『可能性』を負荷として描き出すものと
理解している(違うかも知れないけど)。

作者の描く『異世界』の『if』は、単なる
都合の良いもの、甘く優しいものには
特化していない。寧ろ、恐ろしい未来や
辛い過去が繰り返されたりもする。

それがまさに神の『視点』であり、容赦の
ない『世界の理』であるのだろう。

実際に、本作はかなりの人気がある。

本物の『異世界』を堪能するには是非
おススメの作品である。


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