何層にも重ねる時間と想いと愛のお話

死んだはずだった。 気がつけば過去に戻っていた。

それも、何かが違っている並行世界に。

これから起こる事を知っている。ならば今からなら『最悪の未来』を変えられるのでは?

一度のタイムリープでは知り得なかった情報も、二度三度と繰り返す中で知っていく。
それによって『最悪の未来』を回避できたと思っても、並行世界であるが故の『少しの差』が影響して…?

年齢のズレ、関係性のズレ、と言った事で生まれる変化と、それでも運命に立ち向かう主人公の懸命な姿に心打たれます。

ただ時間をなぞるだけなら難なく解決できただろう事件も、並行世界故の差異でなかなか上手くはいかない。

果たして主人公はバッドエンド回避なるか!?

葛藤、絶望、期待、願い…。
主人公の様々な感情が緻密に描かれていてとても丁寧。
緊張からの緩和といった変化の付け方が絶妙で、お話を読む中で右往左往させられた私の感情もミルフィーユです。

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