第3話
意識が飛ぶと、そこは広い草原だった。そしてメニューが開いた。大体村一個分が俺の領土になるらしい。そしてメニューに乗っている説明書も読んだ。馬は村人と呼ばれるNPCが育てるらしい。そして足軽のNPCとちょっと性能の高いAIの武将がいるらしい。この武将は育てることはできるが、HPが消えると、死ぬらしい。ずいぶんリアルにできてるんだな。そして他のプレーヤー達も傘下に入れたりできて、武将にすることは可能らしい。もちろん領土を奪ったり、傘下に入った人の領土を保証したりもな。
「まるで本格的な戦国時代みたいだ。しかもめちゃくちゃリアルに作られてるし。まぁまずは領土を充実してから、攻め込むか」
戦をする上で、馬は戦略のひとつになり得る。後は鉄砲も作れるようにしたいな。まず当面は領土を発展させて、満を期して戦をするときはしよう。とりあえず食料を作るために、農地改革だな。
「豊久様部下を連れて参りました」
「そうか、それじゃ新田の開墾から始めるぞ。とりあえず米だな。絹織物なんかもいいな。その二つを重点的に生産するぞ」
輸出をして、お金をためれば足軽も買えるらしいしな。軍備拡張するためにも、お金は必要だ。そして指示を出して、農地を開拓していった。それにしても他のプレーヤーの村同士が隣って訳じゃないんだな。
一応ログインしなくても、勝手にやってくれるらしいから、一回ログアウトをするか。そう言って、ログアウトボタンを探すと、そのボタンが消えていた。まさかかの有名なSAOのゲームみたいにならないよな。そう思っていると、体が光だし、強制転移した。
そこにはプレヤーらしき人が多くいた。やっぱりこれってまさか。
すると上空から、いかにも政治家の大物ぽい人が現れた。まぁあの人を見たことはないが。裏の大物ってことだろう。
「諸君これは大金を稼げると思って、プレイし始めたのかい?美味しい話だと思ったんじゃないかい?これは現実とリンクしたリアルゲームと言っていい。このゲームで死んだら、現実でも死ぬ。誰かが全国を統一するまではクリアにならない。裏切るもよし、同盟を結ぶのもよし、他の国々を統一目指すのもよし、色々やりたいことをこの世界でやってくれ。それではチュートリアルを終了する。この中で全国を統一できる人がでることを祈っている」
そう言って、その人は消えた。そして残ったのは色んなやつが文句を言っていた。だが俺は文句を言ってもなにも始まらないと思い、密かに自分の領地に戻った。
「攻められる前に防御力をつけておくか」
野心家で知識がないやつは手当たり次第攻めてくるだろうからな。俺は領民に柵を周りに作って、櫓を一定の間隔で作ってくれと指示を出した。これで攻めてきたら分かるし、柵を作っておけば少しは相手の兵力を減らせる。後は兵士の増強か。俺はメニューを見た。するとそこに剣術の欄もあった。
「剣術か、だがこのスキルを得てから、それを兵士に浸透させるのは時間がかかるな」
剣術指南役を買うのにもお金がかかるらしいし、道場を開くとなるともっとお金がかかるらしいしな。当分は攻められないように気を付けながら、お金を稼ぐことだな。できるだけ領民も殺したくない。NPCとはいえそこで生きてるのは確かなんだから。
それから俺は元々あった家に帰って寝ることにした。
「ふわぁー眠む。そう言えばゲームの世界で暮らさなきゃいけないんだったな」
なんとしても全国を統一して、借金と遥の手術代を稼ぐ。そのためにはここで死ぬわけにはいかないから、なんでもやっていこう。
俺は櫓と柵の進歩状況を見ると、もう完成されていた。NPCだから寝ないでいけるのか。そこはありがたいな。早めに完成させていきたかったし。
それと新田開発も進んでいるのを確認して、俺は刀を取り出し、藁人形の首の部分をスパッと切っていた。
「何回も再生できるのが、このゲームの利点だな」
そして十回ぐらい慣れるために切っていた。そして慣れてきたので、俺は藁人形を切るのをやめて、食事を取ることにした。
「米の収穫はまずまずか。とりあえず米と料理スキル初期でも作れる味噌汁にするか」
俺は早速調理を開始して、すぐにできた。俺はいただきますと言って、食べ始める。米は柔らかく、コシヒカリの米を再現してるようだ。これなら飽きるってことはなさそうだ。味噌汁もまずまずの美味しさだった。これから士気をあげるために料理は必至だ。料理専門の人を傘下に加えるか。
俺はこれからの予定を描きながら、ご飯を食べていると、食べ終わった。さてと米がよく取れれば売りにいけるから、その前に交渉しにいくか。貿易するためのな。
俺は鉄砲をお金を払って、生産することにしてから、隣の町へ向かった。関所浜だ作ってないみたいだな。まぁまだ始まったばっかしだから、仕方ないか。あったらあったで面倒だから、作ってない方がいいが。
俺はそこの町に入ると、プレイヤーを探していた。
ゲームで全国統一すると、十億円もらえるといわれてゲームを始めたら、デスゲームでした 長濱こうき(元作家を目指す浪人生) @Ronisei
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