まかり間違っていたら危うく……。ライダースジャケットの悲劇のその後の話。

逢坂 純(おうさかあつし)

まかり間違って、その後の話。

危うくゲイのカップリングされそうになった作業所の所長は今は作業所を退職され、今は何をしているのか分かりません。

僕が作業所に通所していた時には、その所長さんには本当にお世話になりました。

僕が作業所を卒業して、飲食店に障がい者雇用で就職した時には、作業所の場所とその飲食店の距離が近かったということもありその所長は「仕事が終わったらガス抜きにおいでよ」と言ってくれていました。

所長は僕の何でもない雑談を毎日毎日30分ほど時間を取ってくれて聞いてくれました。

仕事は楽しかったけども、仕事が終わった後の所長とのお喋りも僕の中では楽しい時間でした。

毎日、何を話していたかということも、今はほとんど覚えてないのですが、それでも本当に貴重な時間を僕のために割いてくれて話を聞いてくれたことに今更ながら感謝しています。

僕にはその時、話しを聞いてくれる誰かが必要だったのでしょう。

それも嫌な顔一つもせずに所長は僕の話しを聞いてくれました。

半年間、ずっと。

僕は現在、愛知県ピアサポーターに登録しているピアサポーターなんですが、その活動の一環で同じピアの話を聞くことを心掛けています。

そのピアの話は僕にとっては取り留めのない妄想としか思えない話だけれども、その妄想を抱える当事者にとっては、とても深刻で重大な事柄だということが、そのピアの話を聞いていて実感しました。

僕ももしかしたら、取り留めのない話しを所長さんにして所長は本当はうんざりしていたのかも知れないと今では思います。

僕はそのピアのことを一度、連絡の取れないようにしたことがありました。

自分の時間を割いてそのピアの話を聞くことに脅威を覚えたからなのかも知れません。

僕はそのピアが本当にしなければいけない話相手は、彼の両親であるべきだと思ったからです。

彼は「両親は僕の話しをちゃんと聞いてくれない、アツシさんなら僕の話しを聞いてくれる」と言いました。

彼の頭の中の妄想は、病気の症状が重いのだと僕は判断しました。

だからこそ、僕ではなく彼のご両親に僕に話したのと同じように話した方がいいのだと僕は判断しました。

その彼の両親は、恐らく彼にとって障害に対して無理解な訳ではないと彼の話を聞いて思いました。

本人は「自分の話をちゃんと聞いてくれない」と言っていますが彼の今の状態を彼自身がご両親に伝える(晒す)のが一番の解決法なのかも知れないと思ったりもしました。

そう考えると、僕にできる事は本当に僅かなことなのかもと思ってしまいます。

ピアの彼が健やかに生活を送れるようになりますように願っています。

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まかり間違っていたら危うく……。ライダースジャケットの悲劇のその後の話。 逢坂 純(おうさかあつし) @ousaka0808

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