ゆきおんな
茶村 鈴香
ゆきおんな
天気予報は五割、雪
でもここには降らない
空気は充分冷たい
でも空が澄みすぎてる
都内のたまの雪には
はしゃいでしまうけど
北の国では一晩で
記録を塗り替える大雪
時には命に関わるくらいに
雪って怖い
小さいころ、母の車で雪道で
ホワイトアウトにあった
自分たちがどこにいるのか
進む先はどっちなのか
「まずいな」と母が舌を打つ
「でも、娘と一緒なら幸せかも、万が一でも」
わたしはべつにしあわせじゃない
あなたといっしょにしにたくない
加護のように
前の車のテールランプ
雪女は
愛し過ぎて殺してしまう
母はそういう人だった
私は嫁いで子どもも持たず
夫の車に乗っている時も
「絶対あなたと死にたくない」
笑いながら言う
幸い夫は慎重派で運転上手
雪道は怖いから
雪の日は常夜鍋しながら
家の中で雪見酒
ゆきおんな 茶村 鈴香 @perumi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
都会恐怖症/あをにまる
★70 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます